過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
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[sage]
2013/05/24(金) 17:18:39.96 ID:raX+wY0oo
貞夫と向かい合う女の子を見てみると、どこかで見覚えがある。
……ああ、思い出した。初めてマグドに行ったとき貞夫と仲が良さそうに話していた子だ。
その服装も大変に気合が入っており、少なくとも彼女の側が
デートのつもりで来たことは間違いないだろう。
何よりも腹立たしいのは、
恵美「…………大きいわね」
芦屋「何がですか?」
恵美「なんっでもないですよ……!」
別に胸の大きさで女性の魅力が決まるわけではないと断固として言いたい。
恵美(……けど、どうしよう)
恵美(デートだろうと悩み相談だろうと、二人は二人の意思であそこにいる)
恵美(私には邪魔する権利なんてない。それどころか、貞夫に近づく資格すらないかもしれないのに)
何もできず、かと言って無視して離れることもできず、
悶々としている私を見て何を考えたのか、芦屋さんが語り出した。
芦屋「……彼女はどうやら真奥のことを好いているようです」
恵美「……見れば誰でも分かりますよ」
芦屋「ですが彼女の想いが成就することはないでしょう。少なくとも、当分は」
恵美「……え?」
視線をカフェのほうから芦屋さんへ移す。
彼の表情から、何を考えているのかは窺えなかった。
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