34:1[saga]
2013/05/25(土) 03:24:51.66 ID:EjB2VrN90
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エレン「……ッチ」
家屋の屋根を走り抜ける。最小限のガス噴射で加速、そのまま巨人の周りを一周、視線を完全に振り切ったところでアンカーを対岸に打ち込み飛翔。すれ違いざまの斬撃が巨人を絶命に至らしめる。
エレン「討伐数4! ガス補給部隊はまだか、俺はともかくもうガス切れのやつだっているんだ!」
視認できる巨人は7体。すぐ左に15m級。左肩にアンカーを打ち込んで巻き取り、円弧を描くようにして狙い通りのアタック。
討伐数5、一際高い塔の上に着地する。
あちこちから悲鳴が聞こえてきた。絶命の咀嚼音に奇妙なデジャヴを感じる。
既視感がひどい。耳鳴りがする。頭が内側から激しくノックされている。
エレン「俺は、これを知っている。こうして、巨人に嬲られている町を知っている……」
ぼうっとしている間に、塔の下を3m級が通り過ぎていく。避難中の住民たちのいる方向へ向かおうとする巨体をロックオン。飛び降りる。ガス噴射のみで自由落下にさらに加速。
エレン「らあああっ!!」
切り裂いた。血が辺りに撒き散らされる。
ミーナ「いやぁっ!! 誰か、誰か!!」
上のほうから、プシュッ、プシュッというガス切れ特有の音がした。
同じ班の黒髪お下げの少女だ。すぐさま上昇し応援に駆けつけようとする。向こう側からコニーも来ていた。
エレン「は?」
一瞬だけ混乱した。助けを求めていたはずのミーナの姿が見当たらない。
コニー「テッメェェェェェ!!」
突然コニーが雄たけびを上げ怒り狂った。
目の前の巨人を見上げる。15m級だ。
口から、人の腕がはみ出ている。なんどもなんども咀嚼のため噛み砕こうとしていてガムでも食べるように何度もあごをうごかしてその度に鮮血が舞い肉が零れ落ちていって――脳が白熱した。
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