8:1[saga]
2013/05/25(土) 00:54:57.60 ID:EjB2VrN90
格闘訓練や馬術訓練、立体機動訓練など訓練生は多様な訓練をこなす必要がある。
数ヶ月もすれば、皆ある程度なれて来ていた。訓練の仲でも気が緩みやすい――というよりは適度に力を抜いてやれるのが格闘訓練だ。
この訓練を真面目にこなす者などほとんどいない、が、その分真面目にしている者は嫌でも目立つことになる。
たとえば、エレン・イェーガーとアニ・レオンハート。
エレン「アニ、蹴りが早すぎ早すぎ」
重心を低く保ったまま、連撃の嵐をすり抜けるようにして距離をつめる。
蹴りの弾幕が破られたことに固執せずすばやくアニは下がった。ここで下手に食い下がると痛い目に会うのは学習済みだ。
アニ「今のを避けられると自信無くすねぇ」
エレン「よく言うぜ、こっちは余裕なんてぜんぜんないのにさ」
彼我の距離にかかわらず二人の攻撃は錯綜する。距離が開くなら踏み込む。自分のリズムで打ち込み、相手のリズムを叩き壊す。
アニ「あんた本当にどんな手品使ってるんだい?」
蹴り技を受け流し、勢いのままアニを押し倒す。日をさえぎって逆光のエレンに、アニは目を細めながら聞いた。
エレン「やれるだけやってるだけだ、手品とかじゃねえよ」
その姿勢の二人を見て、しばらくエレンとアニが会話するだけで、あちこちからからかいの言葉が飛んできた。
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