過去ログ - エレン「ま、やれるだけやるさ」
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86:1[saga]
2013/05/26(日) 23:57:28.01 ID:WQFc26ai0
そして次の巨人が膝をついたときだった。

ミーナを見つける直前に聞こえた、あの音。

エレン「……!」

必要不可欠な加速装置が消え、残り一体にしてついに打つ手がなくなった。

ひとまずクリスタに視線をやるが、幸いなことに近辺に巨人は見当たらず、彼女自身もしっかりと起き上がり、どうにか二本の足で立ち上がろうとしている。

クリスタ「だめ……逃げて……!」

エレン「まだだ! まだ殺せる、殺れるだけは殺ってやる!!」

最後の巨人を見上げた。15m級。

なんてことはない一体が、今は異様に大きく感じる。手元の超硬ブレードも刃が欠け根元とわずかな刃しか残っていない。

エレン「ガス残量ゼロ! 換えの装填用ブレード残数ゼロ!」

それでも、諦めない。

エレン「もう諦めねぇ! クリスタ、俺は諦めない!」

今まで被っていた厚い仮面を脱ぎ捨て。

彼は、エレン・イェーガーは本来の獰猛な、まるで肉食動物が獲物を前に浮かべるような笑みを見せた。

犬歯が剥き出しになる。

エレン「死んじまったらもう、あいつらのことを思い出すことも、今度こそ誰かを守ることもできねえ!」

折れたブレードを構える。

エレン「だから、何としてでも勝つ! 何としてでも生きるッ!!」


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