過去ログ - 鷺沢文香エッセイ集『本とアイドルと私』
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131
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CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:44:10.99 ID:l+cgUnh50
「あ...あくまの...悪魔の印だっ!!」
と、突然の叫声。
以下略
132
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:47:46.71 ID:l+cgUnh50
比喩では無く肩を飛び跳ねさせた私は、ソファを転げ落ちました。
...頭から。
ゴチン、と響く鈍い音。
以下略
133
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:49:45.52 ID:l+cgUnh50
声の主は強張った顔をして、後退りをしている奈緒ちゃん。
ウェーブの掛かった柔らかそうな長髪を震わせながら、私の首筋を指差しています。
以下略
134
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:51:41.12 ID:l+cgUnh50
完全に醒めきっていない頭で、
悪魔の印......あくまのしるし......アクマノシルシ?
などと考えてみましたが、勿論見に覚えなどありません。
以下略
135
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:53:57.08 ID:l+cgUnh50
...心当たりを探っていると、いつの間にかソファにはちょっとした人だかりが出来ていました。
事務所に居合わせた面々が、一様に私の首筋に注目しています。
以下略
136
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:56:54.65 ID:l+cgUnh50
皆がそれぞれ関心を示している中、
「いや奈緒何言ってるの?。キスマークだよ、これ」
凛ちゃんのこの一言で、成る程奈緒ちゃんが『フリクリ』の一場面を言っているのだと気付きました。
以下略
137
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 14:59:37.50 ID:l+cgUnh50
『フリクリ』
クールミントな小学生ナンバダ・ナオ太が、自称宇宙人ハルハラ・ハル子に出会った事で繰り広げられる青春SF活劇。
以下略
138
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 15:01:58.36 ID:l+cgUnh50
お話の中では、何かイケナイ事をすると光速ベスパ女がやって来て、体にタッチされると悪魔の印が表れる、というものでした。
ただこの跡...別に橋のたもとで逢引した訳でも、ブルーのリッケンバッカー4003で殴られた訳でもなく......。
以下略
139
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 15:04:13.86 ID:l+cgUnh50
......昨夜、キャッツの連敗にご乱心だった友紀さんを寝かしつけた私は、部屋に戻ろうと暗がりの廊下に出ました。
数メートルも離れていない自室のドアノブに手を掛けようとすると、突然何か硬いものが床に落ちる音。
以下略
140
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 15:07:12.79 ID:l+cgUnh50
意を決して振り向こうとした途端、
「うふふ...こんばんは、文香ちゃん...」
以下略
141
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/13(木) 15:10:12.02 ID:l+cgUnh50
...誰かの部屋で飲み会でも開催していたのでしょうか。
私の右肩に掛かっている腕の先には、ワイングラス。中の液体が光を通して、足元に真紅の波を照らし出しています。
その揺らめきの隣には、打音の原因であろうワインボトルが転がっていました。
以下略
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