過去ログ - 鷺沢文香エッセイ集『本とアイドルと私』
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182
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:24:53.56 ID:e95suTmk0
「文香ちゃんは、あのあと...『グッド・バイ』の最後は...どうなっていたと思う?」
電車庫を下にして、面前に拡がるパノラマの開放的な景色に現を抜かしている私に、美優さんが問いかけてきました。
以下略
183
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:29:30.11 ID:e95suTmk0
どう答えれば良いか思いあぐねましたが、少々思案に更けた後、こう返しました。
...恐らく、田島とキヌ子は添い遂げる事は無くても、交わりを持つことになったのではないでしょうか。
私の思い描いた、陰鬱でありながらも、陳腐で、ロマンチックな結末。
以下略
184
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:31:53.51 ID:e95suTmk0
それを聞いた美優さんは、柔らかい微笑を目元に浮かべ私を見つめます。
「私も昔、そう思っていたんだけどね...」
そう切り出すと、一息ついて、美優さんの描く結末を話してくれました。
以下略
185
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:34:02.71 ID:e95suTmk0
...大人らしい、成熟したその結論。
私が辿り着かなかった答えに思わず感じ入っていると、それを察知したかのように、
「なんて...本当はまだわからないんだけどね」
以下略
186
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:37:30.52 ID:e95suTmk0
「だから、色んなところを訪ねているの。何故だか分からないけれど、いつか見つかりそうな気がして...」
顔を上げると、再び夕陽の透ける空へと目を向けました。その視線はかつて太宰が眺めた景色を探っているかのようで...。
187
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:38:51.22 ID:e95suTmk0
「これまでも...きっとこれからも、ね」
そう言って瞳を伏せる姿見は、やはり美術館の住人のようで...私の目に焼き付きついて離れることはありませんでした。
以下略
188
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:41:56.75 ID:e95suTmk0
『グッド・バイ』
彼が最期に遺した言葉と、それを紡いだ物語はしかし、未だ多くの人の心を離さず、別れることを良しとはしないようです。
以下略
189
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/20(木) 22:46:40.97 ID:94flWgSO0
#7は以上です。
次回は、日時は定かでは無いのですが、来週中には更新したいと思いますので、宜しくお願いします。
以下略
190
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/06/20(木) 23:28:40.10 ID:xv8khySto
i.imgur.com
i.imgur.com
三船美優(26)
191
:
CG出版編集部
◆rSMipP4xr.
[saga]
2013/06/21(金) 01:04:04.29 ID:yNb0eaPM0
>>190
画像ありがとうございました。
192
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/06/21(金) 02:22:46.47 ID:StaOl6dAO
今回は大人な話だったな。
乙ですっ☆
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