過去ログ - 洋榎「次鋒戦と副将戦が無くなるんやて」
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841:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 18:01:52.55 ID:8y01Yaruo
黒服は荷台からもう1つの鋏を手に取り、洋榎達の方へと歩き出す。
その気配を察知したのか、洋榎は絹恵を漫の方へと突き飛ばした。


絹恵「あっ……!」

漫  「絹ちゃんっ!」

漫  「主将っ! 何しはるんですか!」


漫は絹恵を受け止めながら、粗暴な態度の洋榎に文句を言おうとした。


洋榎「…………」


漫  「っ!!」


がしかし、洋榎の険しい表情を見て漫は言葉を失った。
親友との殺し合いをも辞さんとする覚悟を決めた顔付き。


漫  (この人は本気や……本気で指を切るつもりなんや……っ!)


絹恵「嫌やっ! お姉ちゃんっ!」

絹恵「放して漫ちゃん! 放してっ!」


漫  「落ち着いてや絹ちゃんっ!」


漫  (くっ……! 主将の事も心配やけど……)

漫  (このまま絹ちゃんを放っといたら、何しでかすか分からん……っ!)


もう自分にはあの人を宥め制止する事など出来ない……。
漫は洋榎を止める事を諦め、絹恵だけでもと必死に押さえた。


絹恵「嫌や……嫌やぁぁぁぁっっっ!」


漫  (今のうちには……絹ちゃんの暴走を抑える事しか……っ!)


黒服「…………」スタスタ......


洋榎「……先攻はうちやろ? さっさとその鋏、こっちに寄こしや!」


洋榎は黒服の方へ向き直り、右手を差し出して催促する。


が、次の瞬間……


黒服「…………」スッ......


洋榎「っ!?」


無視するかの様に、黒服は洋榎の前をそのまま素通りした。
そして絹恵達の手前まで辿り着くと、そこで歩みを止めた。


黒服「絹恵様、どうぞ……」


そう言って、黒服は黄金の裁ち鋏を絹恵に向かって差し出した。


絹恵「……えっ?」



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