43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/29(水) 01:08:15.01 ID:N9GLiyoho
それは……転売ヤー軍団登場。それが、騒動を引き起こす切欠ともなるのである――。
―― 鴨志田君は何も分かっていない。私がどんな気持ちで彼を部屋に招きいれたのか、そしてこんなドッキリまで仕掛けたのか。
でも、実際におちんちんが生えていたら、どんな気持ちなんだろう、私はそんな気持ちを、同人誌に詰め込んだ。
あの時、鴨志田君が私の股座に割り入ったのをそのまま本に、そして実は私がふたなりで、彼を、ううん、彼女を好き放題に弄ぶ。
そうして堕ちていく本、それを読んだ高科羽未は、こう評価した。
「あの純愛少女がついに一皮剥けちゃったかぁ……。おちんちんだけに」
「ちょっと! ……もう、羽未ちゃん酷い」
「拗ねない拗ねない。後は私のにゅんにゅんパワーと、夢のコスプレがあれば完璧、三百部は刷るわよぉ!!」
「二百で良いよ。予算、そこまで無いでしょ?」
「何言ってるの! これからすくぅる☆がぁるずが更に一皮剥ける時が来たの! うん、このまさに儚って感じの主人公、いいわぁ〜。……で、この子、鴨志田響でしょ?」
「え、えと! そうかもしれないようで、ただ似ちゃっただけっていうか!?」
「……あのさ、マジレス気味に言っておくけどさ。……恋愛するの、もう少し待たない?」
「……どうして?」
「夏コミ、更には冬コミ。今大事な時期だし、それに……今が丁度旬だと思うんだ、儚こと、はかにゃんは。
そんな時期に恋愛なんて下らない事で振り回されちゃダメ。……経験者は言うのよ」
「羽未ちゃん……、振り回されたんだ?」
「む、昔の話だから! まぁ、そんな話はどうでも良いんだにゅん!」
そう言って誤魔化していた羽未ちゃんは、今では私と、今回協力してくれた寮員の一人、水無月さんの間に割り入って転売客に文句を言う。
彼等は、何度も、何度も列を並び、繰り返しに本を買っていった。売り上げさえあれば良い、なんて考えは、私達には持ち合わせていない。
「あァ!? てめぇ、お客様は神様だろうがよッ!!」
「そんな冗談、この場に持ち込んでほしくないわ!! さっさとこの会場から出て行って!!」
「んだとォ、テメェ!!」
それは、私達に訪れた危機。羽未ちゃんが頬を打たれ、そして私達の周囲を、琴線に触れた転売客たちが囲んでいくのだった――。
―――― つづきます。
1002Res/647.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。