過去ログ - むりやり小説ゲーム 二番館
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/28(火) 22:14:48.58 ID:ZQlHfOg4o
〜〜〜 『少女と絵本と宇宙人、時々エロ本』 第六話 〜〜〜

八月に入り、星見寮は更に活気が溢れることになる。最後の一部屋が埋まることになったのだ。
その最後の一部屋に荷物を搬入しようとする少女は、汗に塗れながらも、これからの生活を思い描いているのか、楽しそうだ。
しかし俺は、その目の前でダンボールを運ぶ少女に、もう暫くすれば言わなければならない事がある。

「……結局、告白の返事、どうすればいいのか分からないまま……期限が来てしまった……」

正直に言えば蒼白していた。日和見萌がこの寮に住むなんて、どうしてこうなった、と、何度も呟いていた。
彼女に告白された俺は、一週間待ってくれと期限を延ばす。しかし、その期限がいよいよ今日なのである。
結局、何も分からず終い。結論も出ず、振り返ればだらだらと時間を過ごして来ただけのような気がする。

「それもこれも、全部あのバカ宇宙人のせいだ……!!」

彼女はここ最近、毎日といって言い程寮の皆を巻き込んで、イベント事を開こうとしている。
闇鍋、天体観測、そして水浴び、それらだけでは物足りないのか、彼女は庭でバーベキューを行うと宣言したり、
全員で朝から晩まで買い物大会等と意味の分からないイベント事を提案することもあった。

「今日は、日和見萌の歓迎会を行う予定よ。さぁ、何をしようかしら」

そんな自称宇宙人、つまりは馬鹿である長谷川夢は、今日も銀髪を揺らし企画を練るのである。

「な、なぁ……宇宙人。今日くらいは休まないか……? 毎日お祭り騒ぎしてるんだぞ? 近所からクレームが来てるらしいし」

「それは駄目よ。今日は日和見さんが入寮した記念日、なのに歓迎会を行わないなんて、鴨志田君は酷い人なのね」

「そ、それは……。しかし、そろそろネタ切れだろ?」

「それが問題ね。……そうね、ここは一つ、日和見さんに直接尋ねましょう。……鴨志田君も一緒よ?」

「え、お、俺も!? いやいやいや、今はちょっとアイツに顔を合わせづらいというか……」

「……それは何故?」

長谷川夢、時折本気で分からなくなる。元々どういう思考をしているのか分からなかったりもするのだが、
偶に無駄に鋭かったり、妙に気が回ったりする傾向があり、もしかして今回も見透かされているのでは、とたじろいだ。

しかし、思ったより深く追求しようとしない彼女は、俺を連れて日和見萌の部屋を訪れた。彼女は扉の前に着いてはそうそうノックをする。

「長谷川夢よ。開けるわね―― って、こ、これは……>>6!?」


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