978:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/04(日) 23:09:38.98 ID:pMXqW5UWo
どうする、と防御する姿勢を取った最中、お守りとして持たされたそれはふわっと宙に浮いて……爆発した。
その爆発に巻き込まれる形となった俺もまた、身がふわっと浮いたと思えば地に顔を着ける形となっていた。
耳が痛い、妙な音が鳴っている。まさかふんころがしが突然爆発するなんて。
お守りとして持たされていたそれを手渡したのは、幼馴染の藤堂凛々香だ。
彼女が、それをふんころがしにしたのか、或いはふんころがしを爆薬にしたのか、或いは別の者が行ったのか。
思考が巡る中も、土煙が収まるのを待っていた。彼女は、遷宮寺さんはどうなったかと、固唾を飲んでいた。
「……せ、遷宮寺、さん?」
転がっていた。力なく、人形のように。大きな爆発では無かったが、彼女の目前で爆発したのだ。
怪我を負っていない訳が無いと、何とか立ち上がっては彼女の方へ駆け寄るのだ。
「遷宮寺さん、遷宮寺さん!! 頼む、返事を!!」
「…………卑怯、ですね」
「遷宮寺さん、生きて……」
「卑怯者に触られたくありません。……ふんころがしを持っていた手で触らないでください……、鳥肌が立ちます」
「ご、ごめん……って、そんな事言ってる場合じゃない! 血塗れなんだ、救急車を!!」
「いいえ、結構です……。まだ、勝負は……終わってません!」
「勝負って……、血が出てるんだ、もういいだろう、こんな事!!」
「こんな事……とは、随分ですね……。私は貴方を……軽蔑します」
全身傷だらけで、制服も所々破れ、額や腕、各所から血が流れているというのに、それでも無理に立ち上がろうとする遷宮寺雅。
どうしてそこまでしようとするのだと、俺が膝をついたまま彼女を見上げていた。
再びPSIダーツを手に取り、俺の目前に投げようとする彼女。……それを止めたのは、羽川だった。
「遷宮寺さん。……もう、勝負は終わった」
「ま、まだよ……まだ、私は戦える……!」
「私のダーツが貴女を包囲している。ルールは、貴女を痛めつければ勝ち。ならば、これで決着」
遷宮寺さんを取り囲む数本のダーツ。そして、それでも尚俺にダーツを打ち込もうとする遷宮寺さん。
どちらも止めようと俺が身を挺した結果、>>979
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