過去ログ - 【安価】エレン「オレが最強の兵士に?」アルミン「家族になりたい」3【育成】
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994:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/30(木) 08:20:27.55 ID:+HT0fDRq0
稔を抱きしめる凪紗の手にぎゅっと力がこもった。

「だって…お父さんみたいに稔さんが死んだら…あたし、もう立ち直れないよ…」
「凪紗…」

稔は凪紗の手を離させて、頭をポンポンと軽く叩いた。
凪紗が稔を心配そうに見つめるので、にっと笑ってやった。

「平気だって、俺はしぶといぜ?まあ…凪紗が嫌って言うなら…今回は本部じゃなくて会場に乗り込むかな」
「オ、オイ!」

大槻が持ってた湯飲みを落とした。

「稔、それもかなり危険だろうが!」
「んなコトわかってるって。でも、先にガキたちの戦いを止めないといけないだろ?あの時は、首輪の機能を停止させても戦い止めなかったヤツとかいたし…」
「まあ…そうだけど…でもお前1人じゃ…」

大槻が続きを言いかけた時、凪紗が大槻の腹に軽くパンチをした。

「1人じゃ行かせないよ!あたしが稔さんを守ってあげるんだからっ!一応武道だって嗜(たしな)んでるし、銃器を使うのも得意だし。なんせお父さんと一緒に射撃場とか行ってたからねっ!」

また凪紗が稔に抱きついてきた。
何かと凪紗は抱きついてくる。
稔も男なので何も感じないわけではないが、やはり凪紗は稔にとっては妹みたいな存在だ。

「あ、メール来た!」

稔は凪紗を無理矢理引き剥がして、パソコンに向かった。
見ると、それは涼太からのものだった。

「あ、誰から!?まさか女!?」
「ちげーよ、馬鹿!」

稔は凪紗の額を軽く叩き、またパソコンに向き直った。
メールの内容はこうだった――

『井上サンへ。

 とうとうプログラムが始まってしまいました。俺はとりあえず凛と一緒に建物の中にいます。今はちょっと細工したPHSでネットしてます。衛星を通じて電波を…まあ、詳しいこと言ってる余裕ないんでまたいつか(^^ゞまだ2時間くらいしか経ってないのに、もう死んでるやつがいます。俺たちの側にも1人死んでるやつが…

 

 ここからどうすればいいですか?
 政府のやつらに目付けられてるんで、大きいことはできないみたいです。
 土方』

ということだそうだ。
近頃のガキはすごいな。
衛星だなんだって、細工までしちゃって…
まあ、コイツが特別なんだろうけど。

「おっさん、これからどうすればいいか、ってさ」

大槻は少し考え、自分のパソコンをいじりだした。

「よし、とりあえず土方君らの首輪を外したいね。こっちで資料探すから、ちょっと待ってもらってよ」
「うぃーっす」

稔は返信を打ち始めた。

「あ、稔さん打つの早いねっ!かっこいいv」
「どーも」

タイピングの速さはそこそこ自信アリだ。
メールも打ち終わって、稔は伸びを一つした。

「じゃあ、おっさん。俺買出し行ってくるよ」
「そうか?じゃあブラックガム買ってきてくれ」

そう言って大槻は100円玉を放り投げた。
それを稔は見事にキャッチした。

「うぃーっす。凪紗、お前は何かいるか?」
「あ、あたしピザマンお願いしまーす!」
「ん、わかった。金はいらねぇ、奢ってやるよ」

稔はダッフルコートをクローゼットから取り出して、外に出た。
もうすぐクリスマス、ツリーを飾っている家も少なくない。


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