13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/29(水) 14:13:27.15 ID:xk7H4ona0
傷ついた社会人の手だった。
籠のカギは目の前にあった。
私がそれを手に取れば籠は崩れ、青空が広がるだろう。
16年もいたんだ。
そろそろ自分の足で歩いてもいいはずだ。
だって私は人形じゃないんだから。
「言っておきますけど、私をアイドルにしようと思ったら大変ですからね」
「一緒に頑張りましょう」
本当に分かっているのか疑問だったが、そんなことも些細なことだと感じられた。
「私は一人じゃ何も出来ないかもしれません。もしかしたら、人形に戻ろうとしてしまうかもしれません。だから支えて下さい。一緒に歩いて下さい。私は信じます。だから、あなたも私を信じて下さい」
私はその手を強く握った。
私が本当のアイドルになるのはまた別の機会にでも。
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