5: ◆xACbgsCZD.
2013/05/29(水) 15:46:29.11 ID:w+msVKaAO
深い眠りから意識がゆらゆらと浮き上がってくる。
そして頭上から差し込んだ光が意識を覚醒させる。
剣崎「ここは……?」
今、居る場所は荒れ果てた牢屋のようだった。
剣崎「? 確か、あの時………」
暖かい光に包まれて、そして……
剣崎「…………」
いや、どうでもいい事だ。
生き続ける事に疲れた俺はもうずっと前に《生きる》事を諦めたじゃないか。
だからどんな場所に居ようが、もう、どうでも……
ガチャン
剣崎「?」
金属質な音を立て、天井に空いた穴から鍵が落ちてきた。
その穴の方を見ると鎧を着込んだ騎士の様な姿をした人間が此方を見ていた。
騎士「……」
だが、それは一瞬の事で直ぐに騎士の姿は見えなくなった。
剣崎「………」
篝火のお陰で少しばかり熱を取り戻した身体に力を入れ、ゆらり、と立ち上がる。
剣崎「此処で朽ち果てるのは、ちょっと嫌だな」
疲れ果ててはいる。だが、どうせなら明るい花畑みたいな場所で眠りたい。
剣崎「行くか」
さっきの騎士が投げ入れた鍵を使って牢屋の扉を開け、外に出て行く。
自分の足で立ったのは、1000年振りぐらいかな?
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