24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/04(火) 04:17:36.34 ID:qHZXIXXt0
彼からのお祝いの言葉をやっと聞けて、満足感が心を満たす。素敵な場所で2人っきりで、心残りなんてのはない。
だけど、その後も会話は続かず、言いようのない空気はそのまま続いて彼もまゆも黙りっぱなし。
緊張とドキドキで体が動かなくて、胸の鼓動ももしかしたら聞こえてるんじゃないと思うぐらいに大きくて。
……それでも、この空間はまゆに勇気を持たしてくれる。
今なら言えるかもしれない。
彼はまゆが誕生日だからここに連れてってくれたんだと思う。
だとすると、今この広場は2人っきりの特別な場所。
2人っきりの事務所とかではなく、もっともっと特別な場所。
だから、今こそ――
「あの――」
「あのさ――」
偶然にも同じタイミングで向き合って……また、固まってしまう。
彼も何か言いたいことがあったのか、それが気になってしまって口を開こうにも開けない。
そんな空気を切り出したのは、彼の方。
「……先に言っても、いいかな?」
「……いいですよ」
彼はお祝いの言葉以外になんて言うのだろう。
鳴り止まない鼓動を聞きながら、彼の言葉をじっと待つ。
「俺、一目惚れだったんだ。まゆちゃんに」
「……えっ?」
……今、彼はなんて言ったのだろう?
一目惚れ、まゆに?
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