31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/05(水) 04:14:52.26 ID:XBBjnagi0
「うわっ!?」
彼が突如大声を出して、びっくりした。
何があったのかと思ってると、携帯の時計をまゆに見せる。
表示されてる数字は23……午後11時。
数字を見て、まゆも急いで携帯を取り出す。
彼との時間を邪魔されたくなくて電源を切っていたけれど、今はそれどころじゃない。
何も言わずに外に出てこんな夜遅くまで帰ってこないなんて、普通は心配して連絡の1つは入れる。
そんな予想通り、点いた画面には何回も電話してきたみんなの着信履歴があって、冷や汗が出る。
これだけ幸せな気持ちになれたのだから、もうちょっと素敵な終わり方がよかったなと、みんなに電話で謝りながら思った。
帰りの車も、まゆは後ろの座席。
助手席でも良かったけれど、今日はこっちの方が行く時との違いが分かっていいかなって。
ハプニングもあったけど、あの唇の感触はまだ鮮明に残ってる。
もう一度唇を触れて思い出して……欲張りさんなまゆにはやっぱり、物足りない。
「……突然だったから、今度はゆっくりキスしたいですねぇ♪」
「ははっ、そうだな」
行きとは違って会話が弾む、憧れていた恋人同士の会話。
ドキドキはもうしなくて、逆にこれからの幸せな人生にワクワクしてくる。
素敵な彼と一緒に過ごす人生を想像して、幻視して。
そうしていると、彼がいきなり神妙な顔になってまゆに一言言った。
「ところで、言い訳……どうするの?」
……せっかく忘れてたのに、言っちゃだめですよぉ……ばか。
42Res/43.19 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。