過去ログ - モバP「ありすって名前、可愛いね」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:54:53.90 ID:n/17hADMo
「先生から聞いたよ、アイドルになるんだって。何でもスカウトされてすぐデビューって凄いんでしょ。よく知らないけど」
「ありがと」
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:55:28.83 ID:n/17hADMo
「あまり来れなくなるけど。全く来ないわけじゃないよ」
「えっ、なんだ。なんで?なんで来るの?」
「義務教育だし」
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:55:54.65 ID:n/17hADMo
別に皆がイジメてくる訳ではない。クラスにいる三、四人のグループの女の子達だ。
だけども、イジメてくるのはその子達だけだけど、他の子が庇ってくれるわけではない。
彼女達の事を恐れて、誰も助けてくれようとはしない。
私を馬鹿にした目で見てくる子達は三、四人だ。だけどクラスの殆どの子達が、可哀想にと哀れんだ目で見てくる。イジメられている子、として私を見ている。
それが惨めで悔しかった。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:56:28.29 ID:n/17hADMo
一年前、イジメっ子のリーダー的ポジションにいる女の子と喧嘩をした。どんな事で争い出したのか覚えていない。それほど些細で下らない事だったのだろう。
でも、何故争ったのかは重要じゃない。その娘と争った、その事が重要だ。
「ありすって、外国人かよ。あんたの母さん馬鹿じゃないの?」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:56:59.59 ID:n/17hADMo
その次の日も私は似たような事を彼女に言われた。
そして、私を庇ってくれたり彼女に注意をしてくれる子が昨日よりも少なくなった。
そして次の日も、似たような事を言われた。
その時、私は彼女と喧嘩をしているのではなく、彼女にイジメられているのだと気付いた。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:57:30.21 ID:n/17hADMo
それ以来、学校は嫌いで。子供が嫌いで。私の名前が嫌いだ。
私の名前が違ったところで、彼女は何か文句を付けてイジメて来ただろう。
それは分かっているけれど、嫌いだ。嫌いなのだ。
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:01:40.05 ID:n/17hADMo
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チャイムが鳴り、お別れの挨拶をする。それと同時に、私は急いで帰る。靴箱までは早歩きで、靴を履いてからは走った。
門を出ようとした時に、後ろからランドセルを引っ張られてコケる。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:02:07.27 ID:n/17hADMo
「なに走ってんの?逃げてるの?」
「違う、今から急いで事務所に行かなくちゃいけないから」
「はははっ、嘘つき。逃げるならそのまま国の外に行けよ、どうせ滞在許可はないんでしょ」
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:03:29.94 ID:n/17hADMo
彼女は眉間に皺を寄せ、私を突き飛ばす。
「なに調子こいてんだよ、日本人もどき」
「すいませーん」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:04:21.81 ID:n/17hADMo
プロデューサー彼女を見て、ヘラヘラとわらったまま。
「いや、イジメてたでしょー。嘘を吐くなよ、泥棒になっちゃうぞ」
と言った。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:05:27.03 ID:n/17hADMo
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「・・・なんで来たんですか?」
「んー、なんとなくね思ったんだ。名前が嫌いなのは、それでイジメられてるかなって、俺の体験談からね。そう思い出したら気になっちゃって、ちょっと見に来た」
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