114: ◆IpxC/P/Kzg[saga]
2013/05/31(金) 16:18:41.16 ID:suZF7Yji0
俺が思案し、ファイルを読み終えた頃には、7時を回っていた。
一睡もしていないが、思考はクリアで仕方がなかった。
ああ、俺は答えを見つけた。正しく言うなら、思い出したのだ。
彼女がどう思おうと、俺はこの答えを、正しく彼女に伝えよう、と思った。
朝の早い時間から出社し、今日の仕事をやり終えた。
彼女は昼から来る予定だったが、今日は仕事がない。
俺は11時には仕事を終わらせ、ちひろさんに頼み込んだ。
ちひろさんは快くそれを了承してくれ、頑張ってと応援してくれた。
「おはようございます」
『…おはよう、卯月。ちょっと、出ないか』
「………」
「わかりました」
俺の表情を見て、気付いたのだろう。
また、その顔には寂しげな様子が浮かんでいた。
その顔も、今日で最後だ。きっと、彼女を笑顔にするのだ。
『卯月』
「…はい」
『昨日、言ったよな。どうして、アイドルをしているのか、って』
「…はい」
『俺、昨日考えたんだ。1日中。やっと、わかったんだ』
『やっぱりさ。俺がスカウトしたからなんだ、って思った』
『…それでさ。そのスカウトした理由が、普通の女の娘だから、だったんだ』
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