過去ログ - ベルトルト「駆逐してやる……。この世から、一匹残らず……!」
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2: ◆OYNwm7H46c[sage]
2013/06/01(土) 20:37:15.59 ID:lH/DtXrEo
 解散式の後には今年も例年通り、ささやかな宴会が準備されていた。
 酒と肉がたくさん――といっても品質は推して知るべしだけど。
 配属を控えた明日の夜は家族と過ごす者も多いから、実質的には同期で過ごす最後の夜になる。
 初めの頃にエレンがひとつ演説をぶちあげて、なんとなく重たい空気になりはしたが、
 いくつか盃を重ねて酔いが回ってくると、 結局いつも通りの親密な、ぐだぐだとした空気が戻ってきていた。

「ベルベルトは結局最後まで3位だったな……」

 自分の飲み物を取りに行って戻ってくると、ジャンがそんなことを言うのが聞こえてきた。
 同期の間で僕が話題に上がることは珍しい。
 襲撃の機会にすんなり抜け出せるよう、普段から目立たないように心掛けている成果だろうか。
 それでも今後何かあった時のために、彼らからどう思われているのか知るのは悪くはない。
 僕は少し遠巻きに聞き耳を立てた。
 
「あんなでかいのになんで立体機動うまいんだよ……
いや、体重が乗る分斬撃が深いのは分かるんだが」

「終わったことだし、もういいだろ。十位以内に入れたんだから良かったじゃないか」

 ぶつくさ言っているジャンをマルコが宥めている。
 その横では、ユミルが行儀悪くテーブルに肘をついてカップを傾けていた。

「ベルトルさんつったらアレだよな、安定の3位」

「不動の3位」

「陰の薄さは堂々の首席!」

 ユミルの言葉にサシャがかぶせたかと思えば、コニーが高らかに締めくくった。
 僕の目的を思えばその評価は望むところだけど……内心で複雑なものがあるのは否定できない。



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