1: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 22:47:18.69 ID:VLm+PzC90
電池がなくなれば、携帯電話なんてただの箱だ。そう思い知る。
千早「……」
機種変更したばかりのスマートフォンを何度も軽く叩いてみたけれど、電源は入らない。
春香や我那覇さんに765プロのみんなの写真や映像を入れてもらって、それを見ていたら簡単に電池が切れた。
前の携帯ではそこまで使うことがなかったから、驚いている。
千早「……いいところだったのに」
プロジェクト・フェアリーファンクラブ限定の特典映像を見ていたら、良い所でシャットダウンした。
四条さんが「蕎麦にわさびといえば……」に続いて何と言ったのか、気になって仕方がない。
私は少々落胆して、鞄に携帯電話をしまった。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 22:52:23.75 ID:VLm+PzC90
電車内、家に着くのはもう少し時間がかかる。
音楽も全てここに入れてしまったから、曲を聞くことも出来ない。
千早「……」
3: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 22:58:24.94 ID:VLm+PzC90
携帯電話が無いだけで、私自身までがバッテリー切れしたようにやることがなくなる。
昔はそんなことはなくて、ひとりでもいくらでも何かに逃げることが出来た。
千早「……っ」
4: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:01:59.12 ID:VLm+PzC90
電車のドアがゆっくりと開く。隣のサラリーマンがそそくさと降りていった。
次の駅が、私の家の最寄りだ。
春香と我那覇さんに、連絡を取らないと。
5: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:07:10.63 ID:VLm+PzC90
ガタン、ゴトン。
いろいろな人を詰め込んだ電車は揺れる。
私より少し早く事務所を出たふたりは、きっともう駅に付いているはずだ。
6: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:13:50.51 ID:VLm+PzC90
千早「……」
到着した。ドアの前に立ち、開くのを待つ。
やがてドアが開いて、人を吐き出していった。
7: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:22:46.57 ID:VLm+PzC90
自宅のある方向に歩いて行く。電話ボックスを探しながら。
千早「……ないわね」
8: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:28:54.04 ID:VLm+PzC90
しばらく歩いて、マンションの近くにある公園。
街頭がついていても薄暗く、何かの鳴き声が聞こえている。
千早「……あっ」
9: ◆K8xLCj98/Y[saga]
2013/06/03(月) 23:36:43.62 ID:VLm+PzC90
響「へ? あれっ、千早!」
電話ボックスが開き、「えっ?」と誰かが顔を出す。
22Res/8.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。