15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/03(月) 23:51:34.26 ID:pG0rEEGC0
「まったく……本当に、」
ロビーの中、警備員さんにお辞儀しながら私は一人ごちる。
「本当に、私とプロデューサーって、何なんだろうな」
スカウトした人間と、された人間。アイドルと、プロデューサー。大人と、子供。
「今のところは、だけど」
誰に話しているわけでもないのに、ついそう付け加えてしまう。
それがこの先、どう変わっていくのか。変えていくのか。変わってしまうのか。
それを知るのは怖いようで、楽しみなようで。
だけど、どっちにしても。今のままでは満足できない自分がいるのは、確かだと思う。
「麻疹、か」
プロデューサーに言われた言葉を思い出す。
恋に恋する、なんてよく言われるけど。それが本当なのかどうなのか。私もそんなものに囚われているだけなのか。
「それを知るためにも、今は一つ一つ登っていかないと」
いつか、あの人と同じ目線で話す事ができるようになれるところまで。
焦るなって、プロデューサーは言うけど。だったら、焦り過ぎない程度に、だけど最短で、そこまで登ってみせる。
だから……
「それまで待っててよね、プロデューサー!」
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