過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
1- 20
234: ◆DDBjj51DRA[saga]
2013/07/01(月) 20:27:54.45 ID:rGy+j0aZ0

「『謝る必要なんて無いよ。きみにその気持ちがあるだけで十分さ。』」

「―――――え…?」

そこには突然、当然のように、球磨川禊が立っていた。
這い寄る蟲には一匹残らず螺子を螺子込み。
お爺様に背を向ける形で――――わたしを正面に捉える形で。

「『意外そうな顔だね。』」
「『僕がここにいるのがそんなに不思議かい?他ならぬきみが、僕をこの場に呼んだのに。』」

「―――球磨川さん……?」

「『きみは願っただろう。僕に謝りたいと、そう願った。』」
「『それが僕を呼んだのさ。別にロマンチックなことを言おうとしてるわけじゃないぜ?』」
「『だって、この戦争はそういうシステムじゃないか。そうでしょ臓硯さん。』」

「………令呪か。お主がそんなものに頼ろうとはな」

わたしの手にある令呪。
それは確かに、一画が消費されていた。
球磨川さんに謝りたいという願いは、それほどまでに強かったのだ。

「『僕が頼ったんじゃないよ。桜ちゃんが、その良心で願ったのさ。』」

「ふん。どうでもよいわ。お主が来たところで何ができようか。もろとも蟲の餌となるがいい!」

「『僕が来て出来ること?そんなもの――――「有る」に決まっているだろう。』」

這い寄る蟲は、飛び掛かる蟲は全て、螺子伏せられて床に溶ける。

「『僕にだって出来ることはあるんだよ、桜ちゃん。』」
「『何も無いだなんて、そんなマイナス思考はするな。』」
「『きみは可愛い女の子なんだ。もっと健全で綺麗に生きるべきなんだ。』」

「球磨川さん―――――わたしは……あなたに嫌われたくありません」

「『大丈夫だよ、安心して。』」
「『そんなくらいで、きみを嫌いになれるほど――――僕は出来た人間じゃあない。』」
「『だからここは、恰好付けずに―――括弧付けずに言おう。』」



「僕は桜ちゃんが好きだ。幸せには出来ないけれど、きみを悪夢から救ってやる!」








ここまで



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/635.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice