過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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◆DDBjj51DRA
[saga]
2013/07/29(月) 20:01:35.74 ID:iyKScvx40
柳洞寺[池]
「―――遠坂。あの状態からイリヤスフィールをどうにかする術はあるか?」
「そのどうにかっていうのがわたしの想像通りなら、無理ね。言ったでしょう?…ああなったら、聖杯に願うでもしない限りは助からない」
「いや、それは仮定の話だったろうが」
「……今なら自身を持って言えるわ」
「…………そうかよ」
ならば、僕は魔術回路を諦めるべきなのか?
魔術の存在を知ってからずっと――憧れ、妬み、渇望し続けてきたものを?
正直言って、僕はイリヤスフィールの命と自分の願いを天秤に掛けても、自分の願い側の器が下がる。
僕にとっての魔術回路とは、それくらい大切なものだ。
何でも出来ると思っていた僕のプライドは、産み落とされた瞬間から軋轢を生んでいたのだから。
魔術以外は、何でも出来た。
だけどそれだけ。
あの家では―――――僕は欠陥品だった。
「プライド………ね。――――実に、僕らしい理由だな」
僕の人生は、プライドに振り回されて自分で自分を苦しめる滑稽なものだ。
曲げられないし、曲げようとも思わない。
だから今回もそうしてやる。
僕は魔術回路も大切だけど――――それとプライドなら、プライドのほうが百倍大事なんだよ。
ここであいつを見捨てたら、アサシンに顔向け出来ないからな。
あの忍者の前だけでは、僕は最高の主でありたい。
「じゃあ遠坂、言峰から聖杯を奪うぞ。仕方無いから、イリヤスフィールを救ってやる」
「……ふふ、良く言ったわ!やってやろうじゃない!!」
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