過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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496: ◆DDBjj51DRA[sage]
2013/07/31(水) 20:48:49.12 ID:ZYqkOVNq0

柳洞寺[石段]


衛宮士郎が気を失っているうちに、その身には命の危機が迫っていた。
『神殺しの剣』の投影――――そんな大それたことさえ試みなければ、今頃は安眠していても問題なかっただろうに。

「……このガキ…一体何を抱えてやがる…?何を思って、日常なんて送れてたんだ…?―――こんなに気持ちの悪い人間は、初めて見るぜ…」

衛宮士郎が居るべき場所は、こんな平和な町ではない。
悲惨な戦場でこそ映え、苛烈な惨状にこそ居場所があるはずの、破綻した精神。
そうでなければ、『無限に聳える剣の丘』などという心象風景は形成されない。
『碧の魔導書』による魔翌力吸収の副作用で見させられるこの景色は――――綺麗なくせに、酷く冷たい。

「クソが、胸糞悪ィ……衛宮士郎――俺にはお前が、あのマイナス野郎より気持ち悪く見えるんだよ……」

テルミは、衛宮士郎の頭部を指さす。
そのまま後ろに控えた少女に、命令を下す。

「おい、十二。―――――衛宮士郎を――」

殺せ。
そう言おうと思った―――いや、確かに言ったはずだ。
言ったはずのそれが、別の音によってかき消されていた。


「待て待て待てえええええええええい!!士郎殿を手に掛けると言うならばああ!拙者を倒してからに致さぬかあああああああああああ!!!!!」


月と、そして巨大な釘を背負った大男。
叫ぶ怒号は獅子の咆哮。
その忍装束はボロボロになっていたが――――傷は完治し、そして魂は、もとより砕けてなどいない。

「……呆れたモンだぜ。あれだけやられて、まだ立つか……」

「セイバー殿の助力を得て!獅子神萬駆、再び見ッ参!!!覚悟しろ悪党め!!その重罪、正義の拳で打ち砕いてくれる!!!」









ここまで



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