過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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◆DDBjj51DRA
[saga]
2013/08/18(日) 20:59:19.61 ID:0soDlgxj0
《現地時間 14:22》
ドイツ・ベルリン[草臥れた宿の一室]
『ここからなら私がテレポートで連れて行くことも可能だぞ、クズキ』
キャスターが言う。
葛木は着ていたコートをハンガーに掛けてから、キャスターの方へ向き直った。
「感知される可能性はないのか?」
『私の力は魔術では無い。感知のしようがないだろう』
「そうか―――しかし、今は休もう。慣れない旅の直後に戦闘では、本調子が出ない」
飛行機に揺られて一路ドイツまで。
キャスターは自身の核に冬木の魔力に似せた念派を流すことで自信を騙し、こうして冬木の外に出てきているが、そう長くは持たないだろう。
そうなると、主に戦闘は念派で強化された葛木が請け負うことになる。
出来る限り急いだ方がいいのは確かだが、それで全力が出せないのでは意味が無い。
『そうか――そうだな。では、私は霊体となっているぞ』
キャスターは姿を消した。
消しただけで、すぐそこには居るだろうが――何度見ても馴れないと、葛木は眉を動かした。
これが―――魔術。
物理法則を完全に無視して、それなのにより多くの制約に囚われた法則。
人間には圧倒的に必要のない力の、その一端。
過ぎた力は、人を暴走させる。暴力も権力も財力も――行き着く果ては暴走だ。
ならば魔力も、そうだろう。
アインツベルンは、そうだった。
暴走した魔術師は、人の手に余る力で人の手に余る化物を生み出す。
ホムンクルスの生み出される意味とは――はたして何なのだろうか。
葛木は思う。
私と同じだ。私達と同じだ。
今に至ってなお、造られた意味を見つけられない私達と、同じだ。
ならば生み出される前に、こうして思い悩む前に―――その根源から断つしかない。
「………」
空にはまだ太陽が昇っていたが、関係なかった。
真夜中に起きて、夜襲がしやすくなるならばそれでよいだろうと、そう思った。
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