過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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◆DDBjj51DRA
[saga]
2013/08/22(木) 21:02:55.39 ID:LagXR6xf0
テレポートで移動したそこは、空中。灰色の正面。
両手を突き出し、集めるのは――
――粒子。大気。風圧。光。熱量。重力。魔力。実体、非実体、無限から虚無に至るまでの、その全て。
校舎を破壊したときのものとは、まるで比較にならない。
あらゆる全てを無理矢理にねじ込んだ暗黒宇宙のようなそれは、人間の拳にも満たないサイズだが―――
―――――――――――――あらゆる全てをこのサイズに詰め込むということが、一体何を意味するか。
そして―――――それを一気に解き放つということが―――何を招くか。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■―――――――――――――――――――――!!!」
灰色が叫ぶそれは、恐怖から来る怒りの慟哭か。
死を覚悟した鼠は、猫にさえ牙を剥くという。
しかし灰色は、それさえ許されない。
なぜならば――――――灰色とて、力の一部―――あらゆる全ての、その一つだから。
『そのサイズまで圧縮されてなお、命があるのか。――――ホムンクルスとは、呆れたものだな』
だが、その命もここまで。
解放は一瞬で、全てを吐き出して終わる。
灰色が次に元のサイズへ戻るときのは―――ただのエネルギーの塊だ。
『それではな。久々に全力を出した。―――悪くなかったぞ』
冬木の地で、全力のこれを使うことは出来なかった。
初めは、小娘に封じられていて。
最期は、寺の中――――クズキの恩人とやらを傷つけぬため。
力が――――解き放たれる。
その爆圧は、爆心から半径20km余りを更地に変えて。
上空を通過していた人工衛星の機能を完全に破壊し。
だけどそれでも―――――――――アインツベルンの城だけは、形を保っているのだった。
それがキャスターの思惑通りだったことは確かだが、しかしキャスターにさえ、あの力を制御するなど不可能だ。
ならば、どう守ったか。
――――――――――簡単だ。
そもそも、『存在の証明』を発動するのに、力は殆ど必要ない。
そこに有る物を、ただ集めて、戻すだけ。
だから余った魔力を掛けて―――自らの消滅を掛けた。
たった一部を守るのが精一杯だったとはいえ、彼は最期に――――自らの『生み出された意味』に抗い、それを克服していった。
ここまで
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