過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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867: ◆DDBjj51DRA[saga]
2013/08/27(火) 20:50:07.10 ID:fmH3PK8T0

先に動いたのはヴァッシュだった。
最初の地点から助走も付けずにジャンプし、空中で逆さに。
アサシンの頭上を取る。

「むむ!これは見事!――しかぁし!」

繰り出される銃弾の雨を、アサシンは両腕をクロスさせて防ぐ。
当然、その程度で防ぎきれるわけもない。
幾発かの弾をアサシンはその身に浴びたが、しかしそれに動じるアサシンでもなかった。

「そうなっては隙だらけでござるよ!―――でええいい!!」

ヴァッシュがアサシンを飛び越えて着地しようとするその瞬間を狙って、振りかぶった拳を放つ。
体重を乗せに乗せた、隙だらけの重い拳。
だが、それは着地に気を使うヴァッシュが生み出す隙ほど大きくは無かった。
辛うじて蹴りを繰り出して相殺を試みるヴァッシュだが、威力の差は一目瞭然。
更に、踏ん張りの効くアサシンに対して、ヴァッシュは未だ空中。
起きる結果は明白だった。

「……ぐ、おお!」

ヴァッシュの身体が、まるで埃のように吹き飛ぶ。
この例えは大げさでは無く、実際にアサシンの拳は風圧だけで土誇りを舞い上げていた。

「どうしたどうしたああ!!貴殿の実力はそんなものではなかろう!!!」

アサシンが吠える。
地面を転がっていたヴァッシュは、その言葉に呼応するように体勢を立て直して膝を突いた。

「いやいや、きみの実力も相当だ。成程、ほんとうに手加減無しってわけか」

「無論!!拙者とて忍の頭領!手加減をしてヴァッシュ殿を下せるなどと思うほど未熟ではござらん!」

「そうかぁ……だけど、悪い。ボクはどうしても手加減してしまうよ。相手がきみなら尚更だ」

「………馬鹿にしているわけではないというのは承知しておるが…ふうむ。酔狂な御仁でござる。――――と、なれば――」

そこで言葉を切ったアサシンは、一度構えを解いて――――大きく深呼吸をした。

「拙者が腕で!全力を引き出す他あるまい!!」




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