過去ログ - クリスタ「ユミルを好きになるお話」ユミル「ほう」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 12:39:54.10 ID:DJ+7loo20
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深夜、熱くて目が覚めた。頭も少し痛い。ベッドに腰掛けて、深呼吸する。額の汗を拭った。
目を閉じる。子どものころ私をここへ押しやった、神父達が脳裏に浮かぶ。顔は覚えていなない。


あの日、小さな部屋に入れられて、代わる代わる神父が説教をしに来た。


だから、顔は覚えてはいない。説教の内容もあまり覚えていない。
一つだけ分かっているのは、私は彼らに受け入れられていないということだった。


彼らは期待の眼差しを私に向けていた。私がいつ首を吊るかとか、毒を飲むかとか。
もちろん、誰もそれをしろとは言わなかった。ただ、思っていた。思うのは自由だと言うように。


でも、死んだら死んだで困るのは教会側でもあった。私も血縁者であり、何よりそこは等しく全てのものが
全知全能の神と神の壁の恩恵を受けられる場所だったのだから。醜い本音で穢して良いものではなかった。


彼らがいる教会は地上で最も平和なのだろう。彼らの頭の中もそれなりに平和で満たされているに違いない。
それは、幸せなことには変わりないのだ。


(熱い……)


右足が熱を持っていた。それが身体にも影響している。涼しい場所に行きたい。お腹も少し空いていた。
昼間にユミルが持ってきてくれた食事は、半分くらい喉を通らなかった。彼女はすぐ出て行ったため、残りは他の人に譲ってしまった。


動かなくてもお腹は空く。軟弱な胃だ。ユミル達は頑張っているのだから、我慢して。
一昨日の戦闘のことが、ふいに頭を過った。その時もユミルが隣にいた。


(また、ユミルに迷惑かけたのかな……)


胸中でずしりと落ちるものがあった。





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