過去ログ - クリスタ「ユミルを好きになるお話」ユミル「ほう」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/06/12(水) 21:32:35.73 ID:PJovi8Fp0
「え?」
「ここまで連れて来てくれてありがとうね」
彼女は言って、ブレードと取っ手をカチリとはめ合わせた。
「そうそう、殺しちゃう前に伝えておくけど、あんたの足の怪我ね、私のお友達のせいだから。でも、あんたのお友達のユミルとかいう奴。あいつも、私の友達殺したんだから、おあいこよね」
彼女の話を理解する前に、彼女が腕を振りかぶるのが分かった。直感的に、私は左に思い切り飛んだ。
足を庇ったせいで、転がるように着地した。痛みがあったがそれをじっくりと感じる余裕はなかった。
すぐに、彼女を見る。立ち上がる間もなく、
「あら」
彼女はすぐに方向転換し、一呼吸の間に2度ほど私を切りつけようとした。
私は必死で身をよじる。紙一重。はらりと服が切れていた。
「大人しくしてよ殺せないじゃない……ねえ」
足がひどく重い。錆びついた匂いと、生臭さが蘇る。私は彼女なんて知らなかった。
でも、身体が反応している。じくじくと足首が熱を持ち始めていた。
「驚いてる割にはちゃっかり逃げて……まあ、さすがと今期の訓練生と言った所かしら」
「あなた……」
「クリスタ」
彼女は――あの日、私の名前を呼んでいた―――。
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