2: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:30:05.97 ID:/rY7KXeB0
貴女が例え彼に捨てられたと思い込んでいても、貴女を想う彼の気持ちは裏切らない
彼を想う貴女の気持ちもまた、裏切らない
再び止まった時を動かせるのは「彼」だけ
3: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:30:34.57 ID:/rY7KXeB0
「私、貴方が居てくれないと……」
恋と。
「今、どこに居るの……?」
4: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:31:09.34 ID:/rY7KXeB0
今から約四ヶ月前、私がデビューする前の事。
私とプロデューサーは、オーディションへ向けたレッスンに追われて躍起になっていた。
「俺は、絶対に千早をトップアイドルにする」
5: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:31:56.46 ID:/rY7KXeB0
私はそんな変わっていくプロデューサーが心配で堪らなくて。
その結果、レッスンに完全に打ち込む事ができずミスを連発するように。
そのミスをプロデューサーに厳しく指摘され、私もそれを直そうとできる限りの努力をしたつもりでも
プロデューサーの事が心配で堪らず、ミスは結局直らずそのままオーディションを受ける事に。
6: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:32:25.30 ID:/rY7KXeB0
それでも、結果は伝えないといけない。
私は泣きそうになりながらも結果を伝えると、プロデューサーから話があると言われ不安に。
不安感はありましたが、いざ話を聞いてみると
私の体調を気遣ってくれていただけのようで少し安心。
7: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:33:00.84 ID:/rY7KXeB0
でも……そんなに都合良く終わる筈が無かった。
プロデューサーは「レッスンの内容」についての話を切り出してきた。
私ははっとしてしまい、黙り込んでしまう。
8: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:33:29.74 ID:/rY7KXeB0
私は強がってプロデューサーの質問を押し退け、レッスンの内容を変えないように言ってしまった。
それが……それこそが間違いだったのかもしれない。
私が強がった結果、事態は何も変わらなかった。変わらなかったように見えた。
9: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:34:15.82 ID:/rY7KXeB0
次の日も、朝一番で挨拶した時は気まずい空気のまま。
それでも、プロデューサーは私に気遣っているのか声を掛けてくれる。
……それでも素直になれなかった自分が、憎い。
そのまま気まずい雰囲気でのレッスン。
10: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:35:03.60 ID:/rY7KXeB0
何故私はミスをし続けるのか。
心配して声を掛けた所でプロデューサーは元に戻ってはくれない。
それどころか、八つ当たりのようにして私に強く当たる始末。
私の中の何かが狂うような感覚と共に、その日は自主練習を続け翌日に備えた。
11: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:35:30.84 ID:/rY7KXeB0
――もう、何でもいい。
何も変わらないなら、変わった物も悩んだ事も全て捨て去れば良かったんだ。
全てを捨て去った気分になってレッスンに挑んでみるとミスも全く無くなり
身体が軽いような感覚。でも、それと同時に抜け殻のようになった私の目からは
12: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/07(金) 14:35:59.23 ID:/rY7KXeB0
貴方は私に必死になって声を掛け続けてくれた。
まるで、貴方の中で止まっていた時間が動き出したように。
私の耳には「戻って来い」と言う言葉が響き続ける。
何度も何度も貴方は私の名前を呼び、動かない私を呼び戻そうとする。
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