過去ログ - 白垣根「ロリコンじゃないです!」一方「ハイハイそォですか」
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144:有言 ◆FcRVQAU9bkr.[saga]
2013/07/06(土) 16:02:15.59 ID:2A4ozvgd0

───その日の夜


初春は机の上に置いてあるカブトムシを眺めていた


(本当にこれで会話ができるんでしょうか?)


形は妙にリアルなのにその外見の──作り出した本人を彷彿とさせる
白さのせいでまったく異質な物に感じてしまう

初春は垣根の能力についてはほとんど知らない
知っていることと言えば応用が利き、垣根曰わく何でもではなくただいろんなことができる。ということだけ

もちろん、風紀委員の権力と初春のスキルがあれば調べ上げることなど朝飯前だ

しかし、それはしなかった

公私混同は良くないという思いと、勝手に調べるのは失礼だという思いがあったからだ
と、いってもこれは建前だった

初春は無意識のうちに初めて会った時の垣根に関わりたくないという思いが心の底にある





そんな複雑な心境だが、今の垣根を好ましく思っている気持ちも確かにある

カブトムシを手のひらにのせ、ものは試しだと話しかけることにした


「えっと、このまま話せばいいんですかね?」

「はい、そのままで大丈夫ですよ」

「ひゃあっ!?」


初春が独り言を言うと、突然カブトムシの目が光り、羽がひとりでに広がると
──垣根の声が聞こえた


「こんばんは。初めて作って見ましたけどうまくいったみたいですね」

「わわっ!こ、こんばんは!…すごいですね!どういう仕組みなんですか?」

「これに向かって話しかけることで自動的に私と回線が繋がるようになっています。
 それと、言い忘れていたのですが、これの角を軽く押してくだされば
 話しかけなくても繋がり、通話の終了もできますので」

「はい!わかりました……あれ?でも携帯電話持っていないんじゃ?」

「能力で私だけに聞こえる電波を作って、それに声を変換して通信しています。声を出す版のテレパシーに近いですね」

「へーそうなんですか!」


簡単に能力の説明を聞くと、それからは今日一日食べ歩いたスイーツの感想を言い合った



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