過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:24:34.86 ID:m6/l0qGM0
「んぐっ」
「ね、どう? どう?」
勢い良く突っ込み過ぎだ、ちょっと刺さったぞ。
そんな俺の抗議の視線もやはり無視したまま、由比ヶ浜がきらきらした目で尋ねてくる。
以下略
139
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:30:04.91 ID:m6/l0qGM0
「意外だ、美味しい」
「一言余計だし!」
「あぁいや悪い、何というか以前のクッキーのイメージが残っててさ。良い意味で期待を裏切ってくれたなーって感じで」
「もう、どうせなら普通に褒めてよ」
「まぁ比企谷くんにデリカシーが無いのは厳然たる事実にしても、確かにそう思うのも無理からぬところではあるわね」
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140
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:37:15.16 ID:m6/l0qGM0
「ゆきのんまで……」
「そうは言うけど由比ヶ浜さん、今日だってここに至るまでに、どれだけの回り道があったかを忘れたわけではないでしょう?」
「えーっと、うん、それはありがとうだけど」
少し難しい顔をしながらの雪ノ下の言葉に、ちょっとトーンが下がる由比ヶ浜。
以下略
141
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:42:40.07 ID:m6/l0qGM0
ちらと流しの方に目をやると、結構な惨状だった。惨状っつーか戦場?
今日これまで如何に大変だったかが容易に窺えるな。雪ノ下も大変だっただろう。
とは言ってもだ。
「でも、それだけ頑張ったってことだろ。今すぐに雪ノ下レベルまでなろうったってそりゃ無茶だけどさ、今日一日だけで凄い上達したってことだし。胸張っていいと思うぞ」
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142
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:47:12.77 ID:m6/l0qGM0
「比企谷くんの言う通りよ。正直最初は道具の使い方も危なっかしかったけれど、大分慣れたんじゃない? この調子なら上達も早いと思うわ」
「そ、そうかな。えへへ、ありがと」
数回瞬きを繰り返して、俺たちの言葉の意味をのみ込むと、由比ヶ浜は嬉しそうにはにかんだ。
見ているこっちも照れ臭くなるような、明るくて真っ直ぐな笑顔。
以下略
143
:
◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:53:42.75 ID:m6/l0qGM0
それから最後の仕上げをまた二人で完成させた後、テーブルにそれらを並べ終えると、そこはちょっとした晩餐会の様相を呈していた。
ここまで敢えて突っ込まなかったけど、お前ら気合い入り過ぎだろう。
称賛こそすれ文句なんてあるわけもないけど。
さておき、もちろん完成した料理は、夕食としてスタッフが美味しく頂きました。
以下略
144
:
◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 22:56:18.61 ID:m6/l0qGM0
「じゃあゆきのん、今日はホントありがとね」
「えぇ、ちょっと大変だったけど、私も楽しかったわ、こちらこそありがとう」
玄関で友情の再確認をしている二人。
うんうん、仲良きことは美しきかな。
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145
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 23:01:39.50 ID:m6/l0qGM0
「比企谷くんも、一応感謝しておくわ、協力してくれたわけだし」
「いや、礼を言うのはこっちだろ。美味い飯も食べられたしさ。ありがとな」
「あら、珍しく素直じゃない、皮肉を言ってきたら叩き潰す準備をしてたのに」
「お前は素直過ぎるんだよ」
以下略
146
:
◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 23:08:43.83 ID:m6/l0qGM0
「あぁ、あとはこれね」
「ん? 何だ?」
思い出したようにぽんと手を打ってから、雪ノ下が棚の上に置いていた小さな紙袋を手にとって、俺に渡してくる。
中を覗くと、可愛らしくラッピングされたお菓子が入っていた。
以下略
147
:
◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 23:14:53.67 ID:m6/l0qGM0
お前、比企谷家のヒエラルキーなめんなよ。
何なら、カマクラよりも俺の方が低い可能性も否定できないくらいなんだぞ。
しかしそんなことで絶望する俺ではない。
居場所ってのは与えられるものではなく、自ら作り出すものなのだから。
以下略
148
:
◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/16(日) 23:22:30.68 ID:m6/l0qGM0
「何を情けない事を堂々と……全く。それと由比ヶ浜さんの分はこれね」
「わぁ、ありがと。って、何か今日もらってばっかだ……」
「気にしないでいいわよ」
「そんなわけにもいかないよ。うん、次はあたしが何かご馳走するから」
以下略
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