過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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◆/op1LdelRE
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2013/06/25(火) 23:08:22.88 ID:V0EWwy6v0
さておき二人で仲良く宿題をしていたところで、小町の携帯が不意に鳴り出した。
小町は素早く立ち上がって携帯を耳に当てる。
「もしもしー……あ、どーもどーも、こんにちはです。ってそんなご丁寧に。もうホントいつもご迷惑をおかけして……いえいえホントお世話になってばっかりだと思いますし」
「お前どこのリーマンだよ、携帯に頭下げても相手見えねぇから」
以下略
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:12:36.98 ID:V0EWwy6v0
しかし今はあんまり見なくなったけど、電話のコードを指でくるくる弄るのと電話しながら受話器に向かって頭下げるのって、日本人特有の謎の文化だよな。
でも女の子がやると普通に可愛く見えるから不思議。一度戸塚にやってもらいたい。こう指でくるくるーって。
何これ、想像しただけで胸が高鳴るんだけど。
「ほうほう、ほうほうほう。おぉー、それはそれは! いいタイミング、小町的にも実にグッドなお話です、いやもうグッデストなお話!」
以下略
194
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:16:46.32 ID:V0EWwy6v0
「――なるほどなるほど、かしこまりです。後はこの小町に万事お任せを。えぇもうすぐにでも! ではでは」
ぴっと携帯を切ると、小町がくるりと俺の方に向き直った。
頬は微かに紅潮し、眼はきらきらと輝いている。
よく分からんが、何か良い報せだったのだろうか。
以下略
195
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:21:04.86 ID:V0EWwy6v0
ひらひらと手を振って答える。
その急用とやらが気にならないでもないけど――まさか男じゃないだろうな、とか――まぁ詮索して嫌がられるのもなんだし。
何にしても宿題の手を止めて自分の時間が戻ってくるだけ万々歳だろう。
と、思っていたのだが。
以下略
196
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:29:43.66 ID:V0EWwy6v0
びっくりした。そりゃもう近年稀に見るほど強烈な衝撃だった。
何で俺の急用が小町の携帯にかかってくるんだよ、捻り効き過ぎだろ。いやがらせか。
つーか誰だよ、そんな斬新な発想する奴。
驚きに固まっていると、小町が俺の手を取って立ち上がらせようとしてくる。
以下略
197
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:34:42.07 ID:V0EWwy6v0
なおも腕を引っ張ってくる小町に対して、俺も断固たる決意で腰を上げまいとする。
どうにも嫌な予感がするのだ――というか、そういう搦め手でくる相手の用事なんて碌なもんじゃあるまい。
ここは逃げの一手が正解だろう。こうなったら梃子でも動かないぜ。
そんな俺の意思を見て取ったのか、小町が眉を寄せつつ、ふぅと小さく息を吐く。
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198
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:38:22.85 ID:V0EWwy6v0
すくっと立ち上がり臨戦態勢に入る。
あらゆる思考が瞬間吹き飛んだ。もはや言葉はいらない。
梃子? 何それ美味しいの?
俺をダシに使って小町をデートに誘おうとはふてえ野郎だ。否、不貞野郎が。
以下略
199
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:43:53.86 ID:V0EWwy6v0
「いやー……焚きつけといて何だけど、ここまで過激に火が点いちゃうんだ。小町的にポイント高いような低いような。困っちゃうなー。でもお兄ちゃんも、そろそろ本気で小町離れすること考えた方がいいんじゃないかなーとか思ったり」
「そうだな、それはまた今度考えようか」
「あ、ダメだ、これ全く考えてないパターンだ」
「とにかく話は後でな、まずはどこに行けばいいのかを速やかに教えるんだ」
「お兄ちゃん、目が据わってるよ」
以下略
200
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◆/op1LdelRE
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2013/06/25(火) 23:52:01.05 ID:V0EWwy6v0
「で、標的は? 誰なんだそいつは。スタバのどこで待ってるって?」
「んー、まぁ行けば分かるよ。そう言ってたし」
「そうか、まぁ分かった」
微妙に引っ掛かるところがないでもなかったけど、この際細かいことはどうでもいい。
以下略
201
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/25(火) 23:58:43.76 ID:V0EWwy6v0
「じゃあ小町、良い子で待ってるんだぞ、俺が全て片付けてくるから」
「ちょい待ち、その前に着替え着替え」
「あ? 別にいいよ、どうせ汚れるし」
「良くないよ、礼儀としてもほら」
以下略
202
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◆/op1LdelRE
[saga]
2013/06/26(水) 00:04:17.03 ID:sc+fY0ZW0
「じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃーい、お土産話楽しみにしてるから。あ、寄り道しちゃダメだからね」
「もちろんだ」
言われるまでもない。この精神状態でどこに寄り道しろと?
以下略
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