過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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218: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:14:33.21 ID:sc+fY0ZW0
「だいじょぶだいじょぶ、雪乃ちゃんとのこととか根掘り葉掘り色々聞かせてもらうんだし、そのお代みたいなものと思ってくれればいいよ」
「それって益々奢ってもらうわけにいかなくなったんですけど」
「んー、でももう頼んじゃってるし。一杯食べて一杯喋ってね」
「……ていうか、それなら何で食べたいものなんて聞いたんですか」
「ま、社交辞令だよ。どの道ほら」
以下略



219: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:20:30.81 ID:sc+fY0ZW0
 でもそりゃそうだよね、事実はどうあれ、見た目完璧、笑顔素敵で、完全無欠な超絶美人と差し向かいでお茶してますとか。
見てる男からすれば腹立たしい事この上ないよね。
俺が周りの立場なら同じ事するもん。
何なら聞こえよがしに舌打ちするもん。
勝てそうな相手なら因縁つけるまであるかもしれない。何それ我ながらひどい。
以下略



220: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:27:32.32 ID:sc+fY0ZW0
「小町ちゃんに言い包められてここまで来た時点で詰んでたんだよ、比企谷くん。諦めてお姉さんの言う通りにしておくことね」
「はぁ、分かりましたよ」

 がっくりと項垂れつつ答える。
この場合、俺を担いだのは果たして小町なのか陽乃さんなのか……
以下略



221: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:32:00.04 ID:sc+fY0ZW0
 それにまぁよくよく考えれば、この結果は決して悪いばかりのものではない。
だって、俺を呼びだしたのが陽乃さんだったってことは、小町を狙う悪い虫はいなかったってことでもあるわけだから。
むしろ騙されていたって事実に感謝した方がいいんじゃないかってくらいだ。

 うん、これは正しく不幸中の幸いだと言えよう。
以下略



222: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:37:36.80 ID:sc+fY0ZW0
「それで陽乃さん、折角の休みなのにわざわざ俺なんか呼び出して、一体何を聞きたいんです?」

 まぁ逃げ場も無いと分かってしまえば、いっそ腹も括れるというもので。
その後に陽乃さんの指示(?)でテーブルに並んだサンドイッチやらスコーンやらを、遠慮なく頂くことにした。
我ながら変な所で神経が太くなったもんだと思う。
以下略



223: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:44:22.36 ID:sc+fY0ZW0
 俺の言葉ににっこりと微笑みつつ、陽乃さんは手に持っていたカップをテーブルにそっと置く。
雪ノ下もそうだけど、この人も本当に一つ一つの所作が綺麗だよな。
なんで飯食う時でさえ、指の先まで神経使ってんだろ。
一部の隙も無いというか、見られることを意識しているというか。

以下略



224: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:49:54.41 ID:sc+fY0ZW0
「違うよ比企谷くん、折角の休み“だから”だよ。ほら初めて会った時に言ったでしょ、今度お茶しようねって」
「そういやそんなことも言ってましたね、正直今更って感じが半端ないんですけど」
「うーん、何か熱が足りないよねぇ。こーんな美人のお姉さんとお茶してるんだし、もうちょっと嬉しそうにしてもいいんじゃない?」
「周囲のやっかみの視線がなければ、もしかしたらそう思えたかもしれませんけどね」

以下略



225: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:53:17.09 ID:sc+fY0ZW0
「またまたぁ、大して気にもしてないくせに」
「んなわけないでしょう、俺は目立たずひっそりと植物のように穏やかな人生を過ごしたい派なんです」
「嘘ばっかり。同じ学校の全生徒を敵に回してもいいって覚悟もあったくらいなんだし、見知らぬ他人の敵意なんて物の数じゃないでしょ」
「む……」

以下略



226: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:00:11.29 ID:sc+fY0ZW0
「まぁ雑談じゃなくて大事な話をしたいって言うのなら、そうしてあげるのも吝かじゃないよ」
「何で俺が頼んだみたいに……」
「んー、何の話をしよっか、色々聞いてみたいことあるしねぇ――」
「……お手柔らかに」

以下略



227: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:06:41.18 ID:sc+fY0ZW0
「うん、それじゃあ最初は軽い感じで一つ」
「何です?」
「雪乃ちゃんとキスくらいした?」
「ぐっ……げほっげほっ!」

以下略



228: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:11:59.23 ID:sc+fY0ZW0
「わっ、汚いなぁもう」
「誰のせいですか、誰の!」
「あ、涙目。へぇ、上目遣いだとちょっと可愛く見えるよ」
「嬉しくない……というか、まずそもそも俺たちはそんな関係じゃありませんから。そんなことしてるわけないでしょう」
「そんな必死になんなくてもいいっていいって、ムキになると余計に怪しく見えちゃうぞ」
以下略



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