過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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225: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 22:53:17.09 ID:sc+fY0ZW0
「またまたぁ、大して気にもしてないくせに」
「んなわけないでしょう、俺は目立たずひっそりと植物のように穏やかな人生を過ごしたい派なんです」
「嘘ばっかり。同じ学校の全生徒を敵に回してもいいって覚悟もあったくらいなんだし、見知らぬ他人の敵意なんて物の数じゃないでしょ」
「む……」

以下略



226: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:00:11.29 ID:sc+fY0ZW0
「まぁ雑談じゃなくて大事な話をしたいって言うのなら、そうしてあげるのも吝かじゃないよ」
「何で俺が頼んだみたいに……」
「んー、何の話をしよっか、色々聞いてみたいことあるしねぇ――」
「……お手柔らかに」

以下略



227: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:06:41.18 ID:sc+fY0ZW0
「うん、それじゃあ最初は軽い感じで一つ」
「何です?」
「雪乃ちゃんとキスくらいした?」
「ぐっ……げほっげほっ!」

以下略



228: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:11:59.23 ID:sc+fY0ZW0
「わっ、汚いなぁもう」
「誰のせいですか、誰の!」
「あ、涙目。へぇ、上目遣いだとちょっと可愛く見えるよ」
「嬉しくない……というか、まずそもそも俺たちはそんな関係じゃありませんから。そんなことしてるわけないでしょう」
「そんな必死になんなくてもいいっていいって、ムキになると余計に怪しく見えちゃうぞ」
以下略



229: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:18:22.93 ID:sc+fY0ZW0
 だって勝ち目なんて全くないし。
正直素手での殴り合いでも普通に負けると思う。
いや、我ながら情けない話ではあるが。
そんな俺に対して、けれど陽乃さんは追撃の手を緩めてはくれない。

以下略



230: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:26:44.40 ID:sc+fY0ZW0
 精々どつき合いがいいところだ。
それだって実質俺が一方的にやられてるだけなので、正確にはどつき合いですらなく、ただのどつかれである。
何それ、悲しい……どうせなら部費でサンドバッグでも買ってもらえませんかね?
殴るの大好きな顧問の先生もストレス発散が捗ると思いますよ。

以下略



231: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:32:27.81 ID:sc+fY0ZW0
 陽乃さんはそう言って、からからと楽しそうに笑う。
笑われる俺はというと、やはりどうにも憮然とする他なく。
というか何が大丈夫なのかさっぱり分からない。
しかし、俺をからかうのってそんなに楽しいのだろうか。
何? 俺ってリアクション芸人でも目指すべきなの?
以下略



232: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:38:50.23 ID:sc+fY0ZW0
「陽乃さん」
「ん? 何かね、未来の義弟くん」
「その呼称は将来本当にそうなった男に言ってやってください」
「だから期待をこめてそう呼んでるんだけどなぁ」
「……一度聞いてみたかったんですけど」
以下略



233: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:45:23.98 ID:sc+fY0ZW0
「どうして、俺なんですか?」
「ん? どうしてって? 何を聞きたいのか、ちょっと分からないなぁ」

 可愛らしく小首を傾げる仕草。
けれど口にする言葉があまりにも白々しいので、それすらポーズに見えてしまう。
以下略



234: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/26(水) 23:57:38.92 ID:sc+fY0ZW0
 暗に人間失格って言われてる気がする。
だがそれでいい、小町の為なら道を外そうが後悔しないぜ……じゃなくて。
今は俺たちのことを話しているわけじゃないのだ。

 忘れもしない――初めての邂逅の時の、陽乃さんが俺に一瞬向けた、全てを見透かすような冷徹な眼差しを。
以下略



235: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/27(木) 00:02:38.10 ID:M0nLcqb50
「陽乃さんは、雪ノ下のことを「雪乃」……」

 どうして口を挟んだんですか?
何でそんないい笑顔してるんですか?
素敵過ぎて寒気がしますよ。
以下略



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