過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
1- 20
498: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:00:59.02 ID:OuuBTHni0

「むぅ、何か淡白。でも雪乃さんが男の子に名前で呼んでいいなんて、そうそうOK出さないと思うんだけど」
「そりゃあれだ、陽乃さんのことも知ってるヤツがそうそういないってだけだろ、名字で呼ぶと分かり難いんで名前で呼べって話だったし」
「えー? だってほら、お兄ちゃんのクラスの、えーっと誰だっけ? はや……はや……はやはち?」
「違う! いいか小町、その間違いだけは絶対にするんじゃない、今すぐ忘れろ」
以下略



499: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:05:41.63 ID:OuuBTHni0

「葉山のことだろ、言いたいのは」
「あ、そうそう、その人その人。その葉山さんもさ、雪乃さんと昔からの知り合いなんでしょ? 確か。でも名字で呼んでたじゃん」
「いやそりゃそうだけどよ、葉山の場合は、どうしたって雪ノ下と相性合わないしなぁ。実際仲もあんま良くなさそうだし。だからじゃねぇ?」
「もう、別に雪乃って呼んだらいいじゃん、早いこと慣れないとほら。はっ、小町もお義姉ちゃんって呼ぶ練習しなきゃなの?」
以下略



500: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:15:22.20 ID:OuuBTHni0

「ないない。大体この前の部活の時だって、最後に部室を出る前のあいつの台詞、呼吸する暇があったらさっさと片付けて出てけ、だぞ」
「わぁお、愛されてるぅ」
「めっちゃ棒読みじゃねぇか」

以下略



501: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:24:18.11 ID:OuuBTHni0

 さておき、おっかしーなーとか小町が小首を傾げているのを見やりつつ溜め息を一つ。
その日にあった出来事は、きっと燃料投下にしかならないだろうから黙っておこう、と改めて決意する。

 とは言っても、正直、雪ノ下が何を考えているのか分からないのは俺も同じなのだ。
以下略



502: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:28:13.81 ID:OuuBTHni0

「つーか話逸れ過ぎだろ、何の話してたんだよ、今まで」
「え? 小町のお姉ちゃん候補の吟味をしてたんでしょ?」
「違う、俺の数学のテスト対策の話してただろ」
「あ、そうだったそうだった、すっかり忘れちゃってたよ、てへり」
以下略



503: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:35:18.89 ID:OuuBTHni0

「つーことで話は終わりな」
「いやいや、終わってないよ? というか始まってさえなかったじゃん」
「始めんでいいだろ。気にするなって、最終的には黙って俺が我慢すればそれで丸く収まる話だし」
「何で良い話風に締めようとしてんの? 何も解決してないし。じゃなくて、お小遣い減らされちゃったら大変だよ、小町も困るよ」
以下略



504: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:41:10.85 ID:OuuBTHni0

「まぁ俺の小遣いはさておき、今更数学の勉強とかやってられねぇし、まずできるとも思えんし」
「だから誰かに教えてもらうとか――」
「待て、話がループしようとしてる」
「我儘だなぁもー。とにかく!」
以下略



505: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:46:35.48 ID:OuuBTHni0

「雪乃さんか誰かに教えてもらうか、お兄ちゃんが一人寂しく真面目に勉強するか、どっちかだよ! ちなみに最初のを選んだら小町ポイント三倍だから超お勧め!」
「いらんから。ていうか何? 俺が数学勉強するのは確定なの?」
「Exactly!」
「何でそこだけ無駄にネイティブっぽいんだよ、日本語で喋れ日本語で」
以下略



506: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:50:38.82 ID:OuuBTHni0

「いやだって数学とか俺には必要ないしさ。やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことなら後回し。それが俺の信条なんだよ」
「ダメダメじゃん!」

 小町は、ぱしんとおでこに手をやって大げさに嘆く。
以下略



507: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:54:53.49 ID:OuuBTHni0

 生温く見守る俺の目の前で、小町はやれやれと肩を竦めてから、気を取り直すように俺にもう一度向き直る。
まだ折れないのか。全く、変なところで根性があるというか。
相手をするに吝かじゃないけど、そろそろ諦めてくれてもいいのに。

以下略



508: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/08/11(日) 23:59:37.41 ID:OuuBTHni0

 小町は、眉根を寄せつつ口を尖らせる。
拗ねた声と不満げな表情。
結局のところ、こいつは小遣いがどうとか以上に俺の評判の方を気にしてたってことか。
そんなことを言われてしまうと、どうにも否定の言葉が言い難くなっちまうだろうが。
以下略



892Res/397.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice