過去ログ - モバP「お題でSS」
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234: ◆IpxC/P/Kzg[saga]
2013/06/10(月) 11:31:34.91 ID:Yeh/2aCV0

【ナターリア、寿司修行する】

「ナターリア、寿司修行することになったんダ」

そんな一言で日本文化の一端を寿司のように握ろうとするナターリア。
いきなりどうしてなのだろうか。ヒカリモノが好きなのか?
カラスかよ。貴金属はみな大好きなのだが。

「スシ食べられるかナ?」

なかなか高校生のバイト君みたいな発想だが、誰しもが思うことだ。
寿司屋に勤めれば寿司が食べられる。多分そんなことはない。
実費負担がせいぜいいいところだろうと思うが。

さて、そう語っていたナターリアだが、なかなかきちんとこなしている。

ちょっとやってみル!と言いつつ、事務所で修行の成果を見せてくれている。
誰もが美味しい、美味しい。すごい。修行の成果、出てるじゃない。
そんなふうに誰もが彼女を誉めそやしていたのだが。

ここで暴露しておきたいのは、俺と彼女が恋人の関係であるということだ。

馴れ初めは…と、ここで語るのも野暮であろう。
それを前提としてさらに読み進めていただきたいと思う。
その後も着々と修行を進め、やっと数日の休暇がとれたそうだった。

『ああ、ナターリア。今日は久しぶりに一緒にいられそうだな』

「ウン!」

「プロデューサー、今日の夜は、スシだヨー」

ほう。というわけで、俺もあまり食べていなかった彼女の寿司を口にする。
ふむ。形は上手いし味も美味い。その姿は本格職人のそれである。
口にし終わった後、俺たちは愛を紡ぐ為にベッドへ。

「きょ、今日は、ナターリアが主導権を握るカラ」

寿司だけにか?そう言いたいのか。俺はこの場では萎えないぞ。
彼女は誰よりも美しいのだ。それだけで十分なのだ。
だが、どうにも、彼女は満足していない。

『…ナターリア。今日は、あんまり、気分じゃないのか』

「………」

「そんなコト、ない、ケド…」

今度は俺は上になり、彼女に向かって愛を囁いていく。
だが、先ほどと同様、やはり反応は良くない。
するとそのとき、彼女は言った。

「こうしてると、おスシみたいだネー」

『………』

「………」

『お寿司?』

「………」





「マグロ」

                   おわり




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