81: ◆IpxC/P/Kzg[saga]
2013/06/09(日) 16:58:42.36 ID:CY9RELSC0
【紗南をゲームでコテンパンにしたら泣いた】
俺と三好紗南の間には子供ができた。
長い長い道程を経て、俺と彼女の間にも子供が。
ああ、ようやく、だ。だが、彼女は14歳なのだが。
別にそんなことはどうでもいい。今は、関係がないのだし。
「Pさん。これ、お金」
『ああ、ありがとう』
再び俺は歩を進めると、車に乗り込んでだいぶ先まで進んだ。
俺と紗南は目的地へと着くと、幸せを勝ち得た。
結婚式場である。ようやく、結婚だ。
「え、ええ。あたしたち、結婚するの?聞いてないよ」
『そうなるのが運命だったんだよ』
「…ていうか、さ。今更だけど、順番、おかしいよ」
『順番?』
「ほら。子供…が、できて。その次に、結婚、でしょ」
『…ああ。確かに、おかしいかもな』
俺は笑った。でも、彼女は笑っていなかった。
どこまでも深い悲しみに満ちている、そんな顔であった。
そしてあまりにも険しい顔つきで、俺に呟き始めて、続けていた。
「ねえ。あたし、お金ないんだよ。なのに、結婚?」
「わかってるでしょ。あたしがどんな状態なのかさ」
「ねえ。言ってよ。あたし、最低じゃん。無理ゲーすぎ」
彼女らしい言葉の1つ1つにも、あまりある重みがあった。
たまたま近くを通りかかったちひろさんは、言った。
にっこりと、言いたいことがありそうな顔で。
『人生ゲームですか』
おわり
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