過去ログ - 岡崎泰葉「マイ・パッション」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 20:20:31.17 ID:sFJRaXSc0

……なんてことを考えていたら。
カメラを取られたプロデューサーがこっちに押されてきました。

「お内裏様とお雛様、こっち向いて!」

「え、ええっ?」

混乱したまま、一枚。私は変な顔だったと思います。
こんな顔をした雛人形は、他にないんじゃないかな。

「はい、ツーショット頂きました!」

「まったく……お前たちは隙あらば俺を撮ろうとする」

ぶつぶつ言いながら、プロデューサーはカメラを取り返しました。
その間、私は固まりっぱなし。

「仕返しだ、連写してやる。にっこり笑ってろよ」

冠を被ったまま、プロデューサーはカメラを構えました。

すると、みんなが私の周りに集まってきました。
ぎゅっと身を寄せて、ピースする人は手を突きだして、その瞬間を待ちます。

「それでは……うちのお転婆どもがもう少し大人しくなることを祈ってー」

「えーっ!」

「ひどーい!」

ブーイングが飛びました。

「冗談だよ冗談」

すぐにとりなしたプロデューサーが笑って、みんなにも笑顔が戻ります。

状況についていけてなかった私だけど、だんだん、楽しい思いがこみ上げてきました。
ああ、いいな、こういうの……って。

この気持ち、他の人にも伝わるかな。

「では、うちの可愛い娘たちの大成を祈って……」

一枚。

私も含めて……みんなのいい笑顔が写った一枚でした。


 ………………………… ◇ …………………………


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