7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/10(月) 05:28:58.55 ID:R632hej80
メイド服の女性はてきぱきと事務所の机に人数分、五人分のカップを並べていきます。
白地には野いちごの花の模様が入っている、この事務所にある中で一番値の張るティーカップです。
菜々「この来客用のティーカップも全然使いませんよねえ」
まゆ「この事務所にお客さんって来たことあるんでしょうか?」
菜々「まゆちゃんが面接に来た時が多分このカップの一番最近の出番でしたよ」
まゆ「……随分前のお話ですねえ」
リボンの少女は、メイド服の女性と話しながら部屋を片付けていました。
テーブルや床を拭いて綺麗にした後、少し散らかっている事務所の中の備品をまとめています。
まゆ「それじゃあ、もうそろそろ晶葉ちゃんを起こしてきますね」
菜々「ええ、頼みましたよまゆちゃん。ナナはケーキの準備をすることにしましょう」
二人とも、それぞれの方向に向かって部屋から出ていきます。
仮眠室に入ったリボンの少女は、ぐっすりと寝ているツインテールの少女を少しだけ見つめていました。
まゆ「……やっぱり、晶葉ちゃんもこうしてみるとかわいいのよねえ」
ツインテールの少女のほっぺたをつんつんとつついてそう言いました。
まゆ「……今度、皆でお洋服を買いに行きましょう」
そう言ったリボンの少女の顔は少しだけ何か企んでいる様子でした。
その顔に、少しだけ楽しさがにじみ出ていたことに私は気付きます。
少しだけ目を閉じて笑った後に、リボンの少女はツインテールの少女の肩をぽんぽん、と叩きました。
まゆ「晶葉ちゃん、そろそろ起きてくださあい♪」
少女の声は、間違いなく嬉しそうでした。
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