過去ログ - ジャン「ミカサと付き合うまでの十五日間」
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[saga]
2013/06/11(火) 23:43:21.64 ID:HytgWZCLo
十五日目、朝。
指定された時間よりだいぶ先に待ち合わせ場所に着いた。
昨夜のうちに決心は固めた。
もしジャンが心変わりしないと言うのならば、その時は――。
「待たせたか? すまん」
ジャンが来た。
「別に」
「それで、昨日の話なんだが――」
いきなり本題に入るようだ。
「その前に、確認させて。本当に好きなの?」
違うと言ってほしい、けれど、ジャンは力強く頷いた。
「当たり前だ」
ジャンの意思は固いようだ。
「そう……」
でもなんとか翻意してもらうしかない。
「エレンと私は家族。エレンには幸せになってほしい」
「俺もそう思っている」
「だからこそ、エレンには女性と好き合って、幸せな家庭を築いて欲しい。例えその相手が私ではなくても構わない」
「そんな話は関係ないだろう?」
「ある。ジャンとエレンでは幸せな家庭は築けない」
ジャンは何か考える素振りをし、短いような長いような時間のあとでぽつりと呟いた。
「なるほどな」
その言葉に少し安堵する。
「わかってくれた?」
「ああ。じゃあ、俺とエレンの仲をミカサに見せ付けてやれば問題は解決するってわけだな」
ジャンは笑いながらそう宣言した。
ああ、駄目だ、駄目だった。
この人に私の言葉は伝わらなかった。
「あなたは何もわかっていない」
そう叫んだあと、頭に血が上った私はジャンに襲い掛かった。
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