145: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/04(木) 03:12:07.14 ID:zpMoHYvIo
「……んっ」
唇に感じる、温かく柔らかい感触と、茄子の甘い声。それが、俺の脳を貫き、揺さぶる。
気が付けば、顔を真っ赤にしてはにかむ、幸せそうな彼女の顔がそこにはあった。茄子は、物欲しそうな目で俺を見る。ああ、そんな目で見ないでくれ。
「んっ……」
また、唇に感触。今度は塞がれた。脳が痺れる。俺は思う事さえ放棄していた。ただ、茄子が愛しい。これが愛すると言う事か。それだけはわかる。
「……うふふっ♪」
茄子の、嬉しそうな声が聞こえた。俺も、笑った。これほど、幸せなことはない。そう、思った。
「Pさんのこと、幸せにしてあげますっ! だから私も、幸せにしてください、Pさん。……大好きですよっ、えへへ♪」
寂れた神社、その境内に。茄子の愛を伝える言葉がしみ込んで行った。
これが、俺と彼女の――七人目の正直と、幸運の女神のお話。
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