18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/12(水) 20:58:06.27 ID:vLNSj/6Bo
真奥が目を覚ますと、辺りには誰もいなかった。
真奥(……先に帰ったか?)
酒の抜け切らない頭で考えながらしばしぼうっとしていると、ドアを閉める音が聞こえた。
その方向には、微妙に髪が濡れている恵美の姿。
どうやらシャワーを浴びてきたらしい。
服は昨夜のままだった。
恵美「あら、起きた?」
真奥「……おう」
見たところ、昨夜の酔いは残っていないようだった。
真奥「……一応言っとくがな、これは――」
恵美「昨夜のことは、途中から覚えていないんだけど」
遮るようにして恵美が言う。
恵美「大体想像付くわよ。終電なくなっちゃって仕方なく泊まった。そうよね?」
真奥「……そんなとこだ。お前ベロンベロンだったぞ」
恵美「まったく、勇者としてあるまじき失態だわ。今後深酒は控えないと」
真奥のほうは見ずにそう言い切る。
真奥(……怒ってんのかな? まあ、いきなり俺とホテルにいりゃ怒るよな)
真奥(でも自分にも非があるから何も言わんってとこか。助かった……と思うべきかな)
そのまま視線も言葉も交わさず、二人はホテルを出た。
隣り合って新宿駅に着くまでその状態は変わらなかった。
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