過去ログ - フロイライン「不思議で優しい神父様」フィアンマ「……」
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29: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/14(金) 20:23:02.14 ID:Uuas/yrU0

一つの村を悠々と滅ぼし。
何の罪悪感も抱かぬまま、青年は歩いて行く。
魔女を殺すにはどうしたら良いですか、という質問を受けた時点で、あの聖職者を殺すことは決めていた。
殺せない魔女は人間であることを認めない聖職者など、必要ない。ましてや邪教に染まった者など。
そして、その聖職者に従い、嬉々として一人の人間を虐げる村も滅ぼしてしまおうと。
決めてしまえば、躊躇は無かった。それが、彼の歪んだ正義だった。

「お腹がすきました」

ともすれば、無邪気。
フロイラインはそう述べて、彼を見つめた。
身長差の影響から、正確には見下ろしている、というのが正確か。

「先程パンを食べただろうに」
「消化してしまいました」

長時間歩いていればそれも道理か、と彼は思う。
少し考えた後、青年はフロイラインを連れて宿屋へ入った。
少なくとも、こういった場所では金さえあれば食事を工面出来る。

「……目下のところ、衣服の類を買い揃える必要がありそうだな」

みすぼらしいフロイラインのぼろ布で出来た服を眺め、彼は言う。
対してフロイラインは振舞われたシチューをマイペースに食べていた。

「衣服、ですか」

寒くも暑くもない彼女は、必要だろうかと不思議がる。
青年は彼女の様子を眺めた後、パンをかじった。
粗末な食事で充分らしい。あるいは、食欲が無いのか。


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