過去ログ - これからぼくが自殺する部屋
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43: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/17(月) 12:35:35.99 ID:8Jw0TV/c0

綴真也の記録していた日々は、ここで終わりを迎えていた。

当然だ。七瀬翔が自殺したというメールを咲坂未来から受け取った。
受け取ったのは、綴真也ではなく、綴真也に成り代わったぼくだったからだ。
それゆえ、綴真也は七瀬翔の死についての日記上での言及が行われず、ここで終わった。

もし、もう少し成り代わるのが遅かったならば、彼はここに何を綴ったのだろう。

咲坂未来と綴真也の視点からの情報によって、事件の背景の輪郭が見えてきた。
残るは、細部を埋めるだけの情報だ。これはいったい、どう集める?
ああ、そして…ぼくは咲坂未来の人生を全うさせなければ。

まずは、この日記から気になった点を箇条書きにして抽出することにした。

・一連の死は五日ごと連鎖している?
・北条千夏は部屋について知っている?
・結城久は咲坂悠一の自殺を後押しした?
・綴真也は咲坂悠一によって命を救われた?
・結城久が残した遺書が存在する可能性がある?

ぼくが気になったものとしてはこの五点に加え、以下の一文だった。

・ぼくたち七人は死を選んだ、似たもの同士なのだから。

この一文が、咲坂悠一を中心とする死の連鎖に繋がっている気がした。
何か根拠があるわけではなかった。…何だろう。これは、ぼくの記憶だろうか。
そして、ぼくは気付いてしまった。残された時間は、もうほとんど存在しないことを。

ぼくは、彼らの死の十日前から成り代わる。
そして、ぼくのリストに上がっているのは六名。
残った人間はぼくである、綴真也。そして、咲坂未来。

七瀬翔は八月二十日に亡くなり、綴真也は八月三十日に亡くなる。
そして、綴真也は、言っていたじゃないか。自らの日記で。
…この死は、五日ごとに連鎖している、と。つまり。





咲坂未来は、八月二十五日をもって、人生を終えるのだから。




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