過去ログ - 【安価】比企谷「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」雪ノ下「その4よ」
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782: ◆5m18GD4M5g[saga]
2014/07/07(月) 22:47:00.33 ID:kky9jiUM0
一目見るどころか触れる機会などないと思っていた高嶺の花は、今は俺の目と鼻の先で俺の膝を枕にして眠りについている。

人生というのは何が起きるか誰にもわからないものだ。

己の想像や予想を嘲笑うかのように、何の前触れもなく突拍子もない事象を直撃させてくる。

その事象は差別や批難、迫害や侮蔑といった不幸なこともあれば、その逆の事象もある。

人生山あり谷ありとはよく言ったものだ。どうやら俺はようやく険しい勾配を越える事が出来たらしい。

これで不安定な足場で何度も足を掬われたり、転がり落ちて襲い来る落石の被害も減っていくのだろう。

苦労して登頂した高原では、寄る辺もなく一輪の花が咲いている。

山の頂にいるときと谷間にいるときでは捉える景色は異なるが、その花の側で見下ろす下界は一体どんな景色なのだろうか。

まだ見ぬ世界に思いを馳せながら窓を見遣ると、東の空が白み始めていた。

闇に包まれた街に光が差していく。

ここにはもう闇は無く、視界には暖かな陽の光が広がっている。

その眩しさに目を逸らすことなく、前を見据えていこう。


――さぁ、夜明けだ。









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