過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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16: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/14(金) 23:22:20.13 ID:JGBQ+Wk30


 「おたくらは、何なんだ?姉妹か?」

そうは思いながらも口には出さず、レオナに聞いた。取りあえず事情を聴いておかなければならない。

どこへ逃げるのか、どこへ隠れるのか、今はそれを考えるべきだ。

それにはまず、こいつらの身元とか目的を知っておく必要があった。

 「私たちは…ムラサメ研究所から、脱走してきました」

「ムラサメ研究所…?確か、強化人間だかって言う研究をしているっていう?」

あまり公にはなっていない情報だが、俺は知っていた。強化人間。

モビルスーツの操縦に特化させた能力を人工的に引き出す措置によって行われるのだという。

精神手術や、薬物投与、洗脳までやっているなんて噂もあったが、

実際に中を見たことがあるわけではないからそのあたりは正直わからない。

だが、うちの基地に捕えた捕虜の何人かは、そのムラサメ研究所へ送られたことがあって、名前くらいは誰でも知っていた。

「はい。私は…そもそも、オーガスタ研究所からムラサメ研究所へ移管されて来た被験者です。そこで、この子たちと会いました。

 しばらく、ムラサメ研究所で生活をしていましたが、先のホンコンシティでのカラバと戦闘の影響で

 ムラサメ研究所は立場がくるしくなったとのことで、この子たちと一緒に、オーガスタへ送り返される途中でした。

 移送中に、護衛と輸送部隊がカラバの部隊と遭遇して銃撃戦になって、その間に、逃げ出したのですが…」

「ってことは、キミも強化人間ってことなのか?」

「いいえ、私は、まだ処置は受けていませんでした。もっと別のことに使われていて…」

レオナはそう言って口ごもる。言いにくそうだ。まぁ、そこは重要ではないし、無理に教えてもらわなくても良いだろう。

「言いたくなければ、聞かない」

「その…ごめんさなさい」

 大通りは、深夜と言うこともあって車通りは少ない。スピードをなるべく出して、とにかく街へ急ぐ。

街へ出たら、車を乗り換えよう。それから、どこへ行く?この土地に居たら、見つかるのは時間の問題だ…

だとすれば、ナゴヤから飛行機か…いや、こいつらの身元が不確かだ。

なら、検閲のゆるい船舶の方が無難か。だとしたら、コウベあたりか。ここからはかなりあるな…

こりゃぁ、夜通し走ることになりそうだ。

 俺はともかくハンドルを握りなおした。とりあえず、通り道のナゴヤの街へ急ごう。

そこで車を乗り換えて、さらに西を目指す。夜が明けるころには、街にはつけるだろう。



―――それまでに、追手に絡まれなければ、だが。





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