過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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176:アウドムラ ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/26(水) 22:34:15.29 ID:b+Iikr+e0

 子ども達は飯を食ったら、すぐにうとうと船をこぎ始めちまった。よほど疲れてたんだろうな。

とりあえず、泥だらけのまんま寝かせるのは、ペンション的にも子ども達の衛生的にも良くないと思って、

二年前にアタシが庭の一角に作った露天風呂に入れてやった。

一番ちびのニケってのが

「お風呂が外にあるの!?」

とはしゃぎまくっていたのをみ見て、なんだか妙に嬉しい気分になった。

お客に喜んでほしいと思って作った露天風呂だ。

素直にそうやって喜んだり楽しんだりしてもらえるのはやっぱりいい気分になれるよな。

それから子ども達は二階の部屋に寝かせた。やっぱり疲れは相当だったみたいで、寝付くまでにはほとんど時間は掛からなかった。

 そんな様子を確認してホールに戻った。

部屋で寝かせなきゃ、と思っていたロビンがソファーの上で伸びていてレナがリネン室から持って来たんだろう毛布をかけていた。

「しかし、とんだことになったね」

カレンがそう言いながら残ったビールの瓶をあおっている。

「ホントですね…どうしてまた、こうもいっぺんにいろんなことが持ち込まれて来たんだろ…まるで、分かってたみたいに…」

デリクが訝しげに言う。でも、そのデリクの言葉にはちょっと思うところがあった。

 デリクの言う通り、こいつらは偶然こんなところに来た訳じゃないんだろう。

子ども達も、アイナさんも、それにアタシとレナのもう一人の子、レベッカを助けろ、って意思に導かれたんだと思う。

それがいったい、どこの誰の意思かは分からないけど…でも、すくなくともこんなことをするんだ。

悪いやつであるわけはないだろう。

アムロが何とか、って言ってたけど、それもただの言い訳に思える。これはあのアムロってやつの意思じゃない。

いや、もしかしたら、誰か一人だけのものと思う方が違うのかも知れない。

ちょっと信じられないところもあるし、現実離れしている気もするけど、

この感覚はそう言うことだって起こしかねないんだよな…な、ロビン?

 アタシはそんなことを思いながら、ソファーで人形のレベッカを抱いたまま眠るロビンの髪を撫でてやった。

 見たことのない自分の双子の姉妹の名を知っていて、その生みの親のレオナの名前も知っていた。

こんなのを、子どもじみた妄想の偶然とかまぐれとか、そんな言葉で片付けられないだろう?

 結局、理解出来るかって事よりも、感じられるか、ってことなんだよな、きっと。

「みんなも、巻き込んじゃってごめんね」

レナがまだホールに残っていてくれていたカレンとデリクに謝った。

シイナさん達は歩いて3分の自宅に戻って、ソフィアとシェリーは二階のベッドにお泊まりだ。

ハンナとレオナも、疲れてて眠いはずなのに、頑張って起きてホールに居てくれている。

「まぁ、気にしないことだね。これでもアヤと同じあの隊にいたんだよ?

 首突っ込むなって言われたって手を出しちまうだろうしさ」

「そうですよね」

カレンの言葉にデリクが相づちを打って笑った。まったく、ホントに…嬉しくって泣けちゃうじゃんかよ。

「でも、隊長に連絡がついて良かったよ。フロリダで北米側の援護してくれるとなりゃ、百人力だね」

隊の連中には全員に連絡して協力を頼もうと思ったんだけど、繋がったのは隊長にフレートにベルントだけだった。





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