過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/26(水) 22:37:24.04 ID:b+Iikr+e0
翌日の早朝、アタシ達は空港に居た。
出る前、うちに来てくれたシイナさんに、ロビンを預かってもらった。ロビンはちょっと不安げな顔をしたけど、泣くでもなく、
「レベッカを助けてくるね」
と言ったレナの手を、黙ってギュッと握った。そして、アタシにも泣かずに、ギュッと抱き着いて来た。
ごめんな、ロビン。
不安だよな。
大丈夫。ちゃんと笑顔で帰ってきてやるからな…
あんたには、アタシやレナみたいな、寂しい一人ぼっちな思いなんて絶対させない。
アタシは心にそう固く誓った。きっと、ロビンには伝わったと思う。
空港のロビーでアタシとレナは出発前の言葉を交わした。
レナはカレンの飛行機でレオナとフロリダへ。
アタシとハンナは、デリクの飛行機で南米に渡って、そこにある民間のシャトル発射基地から出てる、
旅客機なんかよりもはるかに高い高度、宇宙との境目の大気圏の「上澄み」を滑るように運航しているシャトルに乗る。
だから、レナとは、ここでお別れだ。
「気を付けてね、アヤ」
「レナこそ…無茶はするなよ」
「分かってる、ヤバくなったら…」
「逃げろ、だ」
アタシ達はそう言い合って、笑って、それから抱き合った。
心配だ、なんて口には出さなかった。出してしまえば、とたんに弱気になってしまうような気がしてしまって。
お互いにそう思ってるってことは、十分感じ取れてはいるから、伝わっているようなものなんだけど…。
切なくて、苦しいよ。
ほんとだったら、一緒に行って、レナを守りながら一緒にレベッカもアイナさんも助け出してやりたいよ…
その方が、よっぽど安心だし、それに。レナといるアタシは無敵なんだ。
どんなことにだって、どんな相手にだって負ける気はしないのに…あぁ、もう。
アタシもすっかり家庭人になっちゃったんだなぁ。
若い頃なんか、怖いモンなんかなんにもなかったのに…今は、死ぬことがどうしようもなく怖いよ。
レナ、あんたを悲しませちゃうかもしれないって思うと、キリキリ胸が痛むよ。
あんたが、死んじゃったらなんて思ったら、胸がつぶれそうになるくらいに恐ろしいよ…
そんなこと、現実にしないでくれな…隊長、レナを守ってやってくれよな…アタシの代わりに。
あんたなら、勤まるだろう?歳くったからできない、なんて言わせないからな…頼む、頼むよ…。
そんなことを思いながらした、レナとのキスは、どっちのかわかんないけど、とにかく、鼻水の味がした。
キスをしてから、レナが噴き出して笑った。
仕方ないだろ、お互いに号泣してんだからさ。
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