過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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192: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/27(木) 20:09:33.37 ID:asNSo3CW0

「で、潜入する方法ですけど…」

「あぁ、それなんだけどな」

私が口をはさむと、フレートさんが思い出したようにしゃべりだした。

「話を聞いてから少し、社内を調べてみたら、三日後に、うちのエネルギーキャップをオークランドに納入することになってたんだ。

 さすがに、俺はテストパイロットで部署違いだから、それを代わりに引き受けるわけには行かなかったけど…」

「そいつを事前に襲撃して、成りすまして潜入、か」

フレートさんの話に、隊長がそう付け加える。

「夜な夜な敷地内に忍び込むよりは、安心だと思いますけどね」

「そいつを利用させてもらうか。搬入のルートは分かってんだろうな?」

「恐らくは、本社工場からこの国道を使って街に入ると思います」

フレートさんが地図上を指し示して言う。

「なら、オークランドに入る手前を通る…」

隊長がそう言って、国道を南へと辿って行く。その先って…

「…あ、やっぱり」

「お」

「あぁ、そうですね…」

私たちがほとんど同時に声を上げたので、レオナが不思議そうな顔をしている。

あとで、私たちの昔話もした方がいいかもね、レオナには。

 「あとで話すよ」

私はそうレオナに笑いかけた。

 それにしても、こんなことってあるんだね。この場所って、何か、特別なのかな?良くわからないけど…

もしかしたら、何かがここにもあるのかもしれない。私はそんなことを考えていた。

 オークランドからストックトンまで西へ行き、そこから国道を南下して行くと、フレズノと言う街があって、

その先は、ベイカーズフィールド。

私と隊長たちが初めて会った、あの街がある。

 ここで、アナハイム社から出発した輸送車を乗っ取ろうという計画だ。

「あの店のオヤジさん、元気ですかね?」

「まぁ、あの様子だ。大方、地下組織にでも入って反連邦活動でもやってんじゃねえかとは思うがな…」

私たちが食事をごちそうになった、あのお店の店長さんのことだろう。

「と、すると、ロサンゼルスへ戻ることになる、か。まぁ、サンフランシスコへ直接降り立つよりは無難かな。

 そこで降りて、飛行機はキーラに向こうへ運ばせましょう。どっちにしたって、逃げる手だてがいる」

「いや、待て。モビルアーマーに追われたら手も足も出ねえ。その策はうまくねえな」

隊長が首を振った。

「なら、どうすんです?」

「考えがある。とりあえず、ベイカーズフィールドだ」

フレートさんの言葉に、隊長はニヤっと笑った。また、何かを考え付いてるんだろうな、この人。

 私は、そのしたり顔にそこはかとない安心感を感じながら、進路変更をする機体に身を任せて、気持ちを落ち着けた。

アヤ…そっちも、うまくやってね…



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