過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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218: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/29(土) 17:03:24.68 ID:200yW6J00

「ダリル。カメラと電源設備の解析にどれくらいかかりそうだ?」

アタシはダリルに聞いた。

「この見取り図を引っ張った時の感じだと、大して時間はいらんだろうな。基本的には昔のシステムと大差ない。

 ただ、ずいぶんとバージョンがアップしていたから、そいつがこれまでの穴をどれだけふさいでるか、ってのと、

 あとはまぁ、ロジックに大がかりな変更がないかどうか、ってのが気になるが、まぁ、1時間もあればなんとかなるだろう」

「本当かよ?ブランクあってヘマなんかしてくれるなよ?」

「ははは。俺の腕を疑うなんて、慎重にもほどがあるぜ?任せろよ」

ダリルは胸を張って言った。まぁ、これっぽっちもそんなこと思っちゃいないけどさ。

 それからアタシ達はいったん、飛行艇に戻った。そこで最後の配置を確認する。

潜入班はアタシとハンナ、キキが車を用意して飛行艇で待機。

ダリルもここで待機して、遠隔操作で基地への妨害工作と逃走の際の操縦を担当する。

 アタシとレナは、全身真っ黒のウエットスーツみたいな特製の戦闘服に着替えて、野戦ベストをその上に羽織る。

キキに準備してもらった拳銃は腰のホルスターに収めて、ベストにはナイフと弾倉をポケットに詰め込む。

忘れちゃいけないのが無線だ。さすがに基地だから、ミノフスキー粒子で無線が使えない、

なんて間抜けなことはないだろうけど、万が一使えなくなった時のために、

時間と行動の進行状況は照らし合わせて全員が把握してある。

 アタシは、あたりが暗くなるのを、コーヒーを飲みながら待った。

なるだけ濃いやつをダリルに入れてもらって、ブラックですする。

 こんな作戦は、これまでに経験したことがない。

だって、こんなのはパイロットの任務じゃないだろ、諜報員の仕事だ、普通なら、な。そうは言っても、こなせない理屈はない。

アタシだってそれなりに、腕には自信はあるつもりだ。少なくとも、現役を退いてから8年経つけど、衰えている気はしない。

体はまだまだあの頃のままに動くし、判断能力も錆びついてなんかいない。

歳を食ったせいか、落ち着きが増した気もするし、あの頃よりいい仕事をこなせるかもしれない。大丈夫だ、やれる。


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